“金の卵”の見つけ方

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今後の自分にとってプラスになるような走りを

上野みなみ, ジュニア 男子チームスプリント3位決定戦, MEN'S Junior Team Sprint Final for Bronze, 2023アジア選手権トラック, 2023 Asian Track Championships Nilai, Malaysia

Q:今年のインターハイで注目している選手やポイントは?

まずは、ナショナルチームに所属している選手たちがどんな走りを見せてくれるかですね。あと、ナショナルチーム以外の選手も、来年の強化選手選考に向けて良い選手がいるか注目して見ています。

具体的なポイントでは、ナショナルの選手たちには、「結果より内容を重視している」と伝えています。勝ちにこだわるのも分かるのですが、守りに入って勝つのではなく、今後の自分にとってプラスになるような走りをしてほしいです。

トラック競技ナショナルチーム ジュニア強化指定選手

豊田涼太 大宮工業高等学校(埼玉)
中村孔翼 千葉経済大学付属高等学校(千葉)
清水快晟 岐阜第一高等学校(岐阜)
久貝一心 北中城高等学校(沖縄)
中谷友紀 奈良北高等学校(福島)
吉田奏太 倉吉西高等学校(鳥取)
月見里櫂 佼成学園高等学校(東京)
松田奏太朗 松山学院高等学校(愛媛)
村瀬琶音 水島工業高等学校(岡山)
成田光志 学校法人石川高等学校(石川)
宮川結斗 倉吉西高等学校(鳥取)
鶴葵衣 祐誠高等学校(福岡)
井関文月 高松工芸高校(香川)
西原夕華 北桑田高等学校(京都)
白井愛美 広島工業高校(広島)
三谷優空 松山学院高等学校(愛媛)
筒井楓 笛吹高等学校(山梨)

Q:そこが難しいところですよね。冒頭にお話しいただいたとおり、一番の目標とされる大会でもあるわけで……

そうですね。ただ、広い視野で見た時には「国内の、世代限定の大会」であることは忘れてはいけないと思います。そういう意味では、レースにおいて積極的な動きだったり、展開が増えてきている印象もあります。見ていて面白い、良いレースだなと思えることも多くなってきていて、すごく良いことだと思いますよ。

滝口敬司 保土ケ谷, 宮崎碧瑠斗 城東工科, 4km速度競走, 令和6年度 全国高等学校総合体育大会(インターハイ2024), 小倉競輪場

“青春”を感じる光景

Q:観客側の視点でいうと、見どころはどういったところになりますか?

わかりやすい点でいえば、「4km速度競走」のように高校生の大会でしか見られない種目、というのは見どころですよね。

【トラック競技ルール解説】高体連の風物詩!4km速度競走

あとは、王道かもしれませんが、やっぱり“青春”を感じる光景の数々。チームメイトと一緒になって泣くほど喜んだり悔しがったり、サポートし合いながら準備していたり。レースだけじゃなくて、その前後や、あるいは応援してる子の表情みたいな部分にも注目してほしいです。

金井健翔 松山学院, チームスプリント, 令和6年度 全国高等学校総合体育大会(インターハイ2024), 小倉競輪場 金井健翔(松山学院), 2022インターハイ自転車競技トラック, 高松競輪場

Q:上野コーチも泣いてしまったり?

いえ、泣きはしないです(笑)。ただ、終わった後に悔しがっている選手と話をすると……特に自分の失敗を理解しながら、反省しながら、悔し涙で語ってるのを聞くと、グッと来ますね。

Q:その話を聞いているだけで、私は泣いてしまいそうです。

出場する選手たちには、しっかりと準備をして、自分のパフォーマンスを出しきってほしいです。今しかないその瞬間のために、後悔がないようにレースに臨んでもらえたら良いのかなと思います。