2025年3月14日から開幕する『2025ネーションズカップ』(トルコ・コンヤ)。
本大会の注目ポイントの1つとして、オーストラリアの女子チームスプリントチームをご紹介する。
「41歳」ベテランが参戦!
3月10日に発表された『2025ネーションズカップ第1戦』へのオーストラリア派遣選手団。
総勢16人の選手の中には、41歳のベテラン選手であるクリスティーン・パーキンス(女子・短距離)の名が記載されている。
クリスティーン・パーキンスは約20年前に開催された『2007世界選手権トラック』にて、レジェンド選手であるアンナ・メアーズとともにチームスプリントで銅メダルを獲得している選手だ。ちなみに2025年現在、オーストラリアのオリンピック選手団団長を務める(chef de mission)アンナ・メアーズも同年齢の41歳。
「パーキンス」ってあの?オーストラリアのムキムキ夫婦
かつてはクリスティーン・ベイリー(Kristine Bayley)という名であったが、後に同じくオーストラリアの男子短距離選手であるシェーン・パーキンスと結婚し、クリスティーン・パーキンスとなった。
シェーン・パーキンスはケイリンで世界チャンピオンに輝き、スプリントではオリンピック銅メダル(2012年ロンドン)も獲得しているレジェンド選手。日本ナショナルチームのジェイソン・ニブレット短距離ヘッドコーチとも元チームメイトという関係性。
日本の競輪にも短期登録選手として出走し、生涯獲得賞金「1億円」を達成しており、日本とも馴染みの深い人物だ。
このパーキンス夫妻は現在、フィットネスコーチという顔も持っており、共に「パーキンス・トレーニング」というコーチングサービスを提供している。
シェーン・パーキンスは2021年に現役トラック競技選手を引退しているが、クリスティーン・パーキンスはフィットネスコーチと現役選手を兼業中。41歳になってもなお、選手キャリアを継続できている所以も納得だ。
ちなみに、『2024ネーションズカップ第1戦』出場選手の平均年齢は25.68歳。世界トップレベルを維持する身体能力・精神力の凄さが窺える。
今後のクリスティーン・パーキンスの活躍次第では、競技キャリアのイメージさえ変わってしまうかもしれない。
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「オセアニア選手権」銀メダルメンバー
『2025ネーションズカップ第1戦』女子チームスプリントに挑むオーストラリアメンバーは、クリスティーン・パーキンス含む3人。
残る2人はアレシア・マケイグとソフィー・ワッツ。
(左)アレシア・マケイグ
マケイグは『2024世界選手権トラック』女子チームスプリントの銅メダルメンバーであり、経験も豊富。
一方のワッツは、2021年にオーストラリアで実施された発掘・育成プログラム*への参加を機にビーチスプリントからトラック競技に転向した選手であり、今大会が自身初のネーションズカップとなる。
※オーストラリアの発掘・育成プログラム「OLYMPIC FAST TRACK PROGRAM」
「41歳のベテラン」「直近の世界選手権メダリスト」「他競技から転向したニューカマー」
やや異色の3人組だが、2025年2月に開催された『2025オセアニア選手権トラック』のチームスプリントでは、決勝タイム「48秒086」で銀メダルを獲得している実力あるトリオだ。
日本選手の活躍とともに、どんな走りを見せるのかご注目いただきたい。
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