2025年2月21日からマレーシアで開催される『2025アジア選手権トラック』。例年日本選手がメダルを大量獲得する大会ではあるが、それを阻む強敵がマレーシアのアジズルハスニ・アワンだった。
アジズルハスニ・アワン
1988年生まれ、2025年現在37歳。2017年世界選手権ケイリン優勝、2020東京オリンピックケイリン銀メダルの実績を持つ、男子短距離におけるアジアのトップ選手。日本の選手たちにとってはアジアの中で立ちはだかる「越えるべき壁」であり、良きライバルでもあった。
強さを誇り続けているものの、もう30代も終盤。パリ2024オリンピックの前に「このオリンピックで最後」と表明していたアワンだったが、結果はスプリント12位、ケイリンはまさかの1回戦で失格、順位なしで終わってしまうという、不本意な結果だった。
とてもスッキリと終われたとは言えないオリンピックだったこともあり、もしかして競技継続するのでは?とも思わされたが、2月14日に発表された2025年アジア選手権マレーシア選手団にアワンの名はなかった。
「新時代のレーサーに応援を」
マレーシア自転車競技連盟と時期を同じくして、アワンもアジア選手権についてのコメントを投稿している。
「マレーシアにアジア選手権トラックが帰ってきました!
アジア選手権は、世界選手権の次に大きなチャンピオンシップ(選手権大会)です。マレーシアからは21歳からの新世代レーサーが出場します。応援しに、ぜひ大勢でお越しください」
アワンのいないアジア選手権
日本の短距離勢にとってアジアにおける最大の敵であった、アワンがいないアジア選手権。良きライバルがいない寂しさはあるものの、その分日本勢にとってメダルへの障壁がひとつ無くなったとも言える。
アジア選手権は2月21日スタート。メダルラッシュ以上の「ゴールドラッシュ」が期待される本大会を、ぜひお楽しみに。