10月16日よりデンマーク・バレラップにて開幕した『2024世界選手権トラック』。
大会終盤の4日目の10月19日には、男子スプリントの予選-準々決勝までが実施され、太田海也が準決勝進出を決めた。
メダル獲得をかけた準決勝と決勝は最終日20日に実施される。

男子スプリント

日本からは太田海也、小原佑太(アジアチャンピオン枠)、中野慎詞が出場したほか、前日1kmタイムトライアルで金メダルを獲得したハリー・ラブレイセン(オランダ)ら30人がエントリー。
予選は助走ありの200mタイムトライアルで実施されタイム上位28人が勝ち上がり対戦ラウンドへ。予選上位4人はシードとなり2回戦へ進む。なお、2回戦まで1本勝負の対戦、準々決勝以降は2本先取の対戦となる。

スタートリスト

予選 200mFTT 疲れを見せないラブレイセン

予選のトップは前日までの走りでも疲れを見せないハリー・ラブレイセン(オランダ/9秒306)。

続く2位にミカイル・ヤコフレフ(イスラエル/9秒404)。3位はニコラス・ポール(トリニダード・トバゴ/9秒499)、4位にレイ・ホフマン(オーストラリア:9秒505)と続いた。

日本勢は5位に太田海也(9秒585)。小原佑太は8位(9秒649)、中野慎詞は自己ベストを更新する9秒711という記録で10位。全員が予選突破を決めた。

予選結果PDF

2回戦 太田、小原が前進

1回戦は順当に勝ち上がりを決めた予選上位陣、日本勢も全員が2回戦進出を果たした。

1回戦結果PDF

2回戦、日本勢の最初は太田海也。マッティア・プレドーモ(イタリア)を先行して下して準々決勝へ。
小原はクリスチャン・オルテガ(コロンビア)との対戦。この勝負は小原が前で相手を寄せ付けずに先着した。

2回戦の日本勢の中で強敵と当たったのは中野。対するはジェフリー・ホーフラント(オランダ:予選7位)。レースは中野が前になって進んでいく。

残り1周半となり、両者がスピードを徐々に上げながらバンクの上部に位置すると、一気に内側を突いて前をうかがったのはホーフラント。中野の内側に入り込み前に出ていく。中野はこのホーフラントの動きを見逃して後手に回ってしまう。

残り1周で前にいたホーフラントがフル加速していくと、中野が後ろから追い上げていくが、最後は届かず。この勝負はホーフラントが制し、中野は準々決勝進出を果たせなかった。

2回戦結果PDF

準々決勝 太田が快勝

ここからは2本先取で勝ち抜けることになる準々決勝。小原の相手は予選トップ、世界最強のスプリンターのハリー・ラブレイセン(オランダ)。太田の相手は予選4位のレイ・ホフマン(オーストラリア)となる。

小原vs最強スプリンター

小原とラブレイセンの1本目は小原が前となる。3車身ほどの距離を空けてラブレイセンが後ろで付いていく。

レースが動いたのは残り1周半。小原が加速していくと、ラブレイセンもスピードを合わせるように小原を追っていく。

少しずつ距離を縮めてくるラブレイセンに対して、前に出さないようにバンクを上下に動き回って小原が進路を防いでいきながらの残り1周。

バンクの傾斜を使って一気に両者がフルスロットルになると、3コーナー手前で小原が捕らえられてしまう。最終ストレートで離されてしまった小原は2着となり、1本目の巻き返しを狙う。

2本目。ラブレイセンが前、小原が後ろとなってレースが進む。勝負の決め手は残り1周半となった。小原が仕掛けるとラブレイセンに並びかけ、前に出るかというところでラブレイセンが位置を譲らずに粘りを見せる。

一旦は仕掛け直す形になった小原だったが、その後はラブレイセンに並ぶことは出来ずに2着。ラブレイセンを下すことは叶わず、準決勝へは進めなかった。

太田vsホフマン

パリ大会の3回戦と同カード(太田の勝利)となった太田とホフマンの対戦。

1本目は残りの200mラインから一気に加速した太田が追い込んで制し、迎えた2本目。

太田が前で仕掛け時を探ると、残り1周前の3コーナーで加速していく。虚をつかれたように太田を追っていくホフマンだったが、太田がフル加速していくと逃げ切って先着。太田が準決勝進出を果たした。

準々決勝結果PDF

選手インタビュー

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