2024年9月6日より、静岡県・伊豆ベロドロームで開幕した『2024全日本選手権トラック』。
大会に2日目に行なわれた男子スプリントは、パリオリンピックで活躍し、今大会では圧倒的な力を見せた小原佑太が優勝を遂げた。

スプリントとは?

予選は200mFTT(助走付きの200mタイム測定)。予選のタイムをもとに本戦(対戦ラウンド)の組み合わせが決定し、勝ち上がり戦が行われる。本戦はトラック3周、1対1で先着を争う。どのタイミングで前に出るのかの駆け引き、そして一気にハイスピードになる高速バトルが見どころの種目。

予選

パリオリンピックで本種目に出場した小原佑太のほか、橋本英也、窪木一茂、日本競輪選手養成所に在所中の市田龍生都、三神遼矢ら全21人が出場。エントリーのあった太田海也、山﨑賢人、高橋奏多らはDNSとなった。

200mFTTで実施された予選の上位5人は以下の通り。

選手名 チーム タイム
1位 小原佑太 チーム楽天Kドリームス 9秒594 ※大会新
2位 三神遼矢 JIK 9秒934
3位 市田龍生都 JIK 9秒944
4位 吉川敬介 日本大学 9.952
5位 中石湊 JPCA 10.038

予選リザルト

予選1位は小原佑太(チーム楽天Kドリームス)。太田海也の大会記録(9秒617/2023年)を塗り替える9秒594というタイムで駆け抜けた。

日本競輪養成所(JIK)在所中の2人、三神遼矢(9秒934)と市田龍生都(9秒944)がそれぞれ2、3位。

短距離種目への出場で注目を浴びた橋本英也は10秒552、窪木一茂は10秒500というタイムで、予選通過はならなかった。

準決勝に勝ち上がったのは小原佑太、吉川敬介、三神遼矢、市田龍生都。
予選の上位4名がそのまま勝ち残る形となった。

1回戦リザルト

準々決勝リザルトPDF

準決勝

1組目は小原佑太vs吉川敬介。
前を行く吉川を残り半周で捕まえた小原が1本目を制すと、2本目もスピードで圧倒。ストレートで決勝進出を決めた。

2組目は三神遼矢と市田龍生都という「JIK対決」となった。
市田が1本目を取り迎えた2本目、三神が積極的なレース運びで押し切るかに見えたが、ゴール寸前で交わした市田が決勝進出。

決勝【小原佑太vs市田龍生都】

迎えた決勝の1本目。前に小原、後ろに市田で始まったレースは2車身ほど離れて進み、残り2周から徐々にスピードアップ。残り半周で市田が詰め寄るが、そこでまた突き放したのは小原。しっかりと勝ちきって1本目を先取した。

2本目。距離をとりながら前を行く市田をじっくりと見据える小原。最終周回に入り市田が逃げるが、残り半周地点で小原が一気に加速して突き放していく。

スピードと世界基準の力を見せて、見事優勝に輝いた。

3位は、3本目までもつれこんだメダル決定戦を制した三神遼矢となった。

決勝リザルト

小原佑太選手インタビュー

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