2024年7月26日から8月11日まで行われる第33回オリンピック競技大会(フランス・パリ)。オリンピックで行われる「自転車トラック競技」とはどのようなものなのでしょうか?

シリーズ「ready to Paris」では、全5回にわたって「パリオリンピックの自転車トラック競技」を楽しむための情報を紹介していきます。

【第1回】オリンピックで行われる自転車競技とは?
【第2回】自転車トラック競技ってなに?
【第3回】オリンピックで行われる自転車トラック競技-短距離編
【第4回】オリンピックで行われる自転車トラック競技-中長距離編
【第5回】自転車競技で活躍する日本人選手たち

【第2回】自転車トラック競技ってなに?

「トラック競技」とは自転車専用の競技場で行われる自転車競技のこと。

どのような場所で行われるの?

日本の場合は競輪場で大会(高校生の大会や国体など)が行われることもありますが、競技としての国際基準は「板張り250mの屋内バンク」です。静岡県伊豆市にある伊豆ベロドロームがその基準を満たしており、東京オリンピックはこの場所で行われました。

1周250mのバンクは、その周長の短さゆえにハイスピードになることが特徴的。遠心力で外に振られないよう、コーナーには強い傾斜がつけられ、すり鉢状になっています。

どのような自転車を使うの?

屋内で行われるため、天候や風の抵抗を考慮しなくても良いことがトラック競技のポイントでもあります。空気抵抗をなくし、よりスピードを出すことに特化した自転車には、変速機もブレーキもついていません(そのため、公道で走ることはできません)。

4年に1度のオリンピックに向けて各国の技術の粋が集められるという点も、見どころのひとつでしょう。

どのような種目があるの?

自転車トラック競技で行われる種目は、短距離・中長距離の2つに大別されます。

短距離種目 タイムトライアル
★スプリント
★ケイリン
★チームスプリント
中長距離種目 個人パシュート
スクラッチ
エリミネーション
ポイントレース
★オムニアム
★マディソン
★チームパシュート

★=オリンピック種目

短距離種目は長くても6周程度で終わる種目。短い距離をハイスピードで駆け抜けるため、太ももが大きく発達した選手が多いことが特徴です。また日本の場合、公営競技の競輪の選手と兼任している選手も多くいます。

中長距離種目は(種目に寄りますが)100周くらいかけることもザラにある、長い距離で競う種目。持久力はもちろんのこと、ここぞ!というところでダッシュするスプリント力も必要とされます。中長距離種目の選手はもともとロードレースをしていた選手や、トレーニングの一環としてロードレースの大会に出場するような選手も多くいます。

それぞれどのような種目があるのか?については、次回以降の記事でご紹介します。

次回は「オリンピックで行われる自転車トラック競技-短距離編」

第3回では「オリンピックで行われる自転車トラック競技-短距離編」をテーマにオリンピックの自転車トラック競技を紹介していきます。お楽しみに!

【第1回】オリンピックで行われる自転車競技とは?
【第2回】自転車トラック競技ってなに?
【第3回】オリンピックで行われる自転車トラック競技-短距離編
【第4回】オリンピックで行われる自転車トラック競技-中長距離編
【第5回】自転車競技で活躍する日本人選手たち