『2023世界選手権・グラスゴー大会』。女子ケイリンは現地5日に1回戦を終え、6日に準々決勝から決勝が実施された。
日本からは佐藤水菜、太田りゆ、梅川風子の3人が出場し、佐藤と太田が準々決勝に進出。6人中4人が準決勝へと進むレースからレポートする。
ケイリン 準々決勝(6人中4人が準決勝へ)
第1組には佐藤が出走。同組には2年連続でこの種目のチャンピオンとなっているリー ソフィー・フリードリッヒ(ドイツ)、2022スプリント金メダルのマチルド・グロ(フランス)、東京2020スプリント金メダルのケルシー・ミシェル(カナダ)など、決勝戦のようなメンバーが揃った。
レースがスタートすると佐藤は前から3番目。先頭はステフィー・ファンデルピート、続いてグロ、佐藤、ミシェル、エマ・フィヌカン、フリードリッヒの順で周回を重ねていく。
ペーサーが退避し、残り2周半を切ってレースが動き出す。2番手のグロ、そして最後尾のフリードリッヒが同時に踏み出すと、残り2周でグロが先頭に。そしてフリードリッヒは佐藤をかわして3番手へ位置を上げていく。
そしてこの動きに飛びついたのは佐藤。最終周回で先頭はフリードリッヒ、続いて佐藤、グロ、そしてグロの外からはフィヌカンがスピードを上げて追い上げる形となる。
2コーナーを抜けると2番手の佐藤にフィヌケインが並びかけるが、2人がもつれる形で外側へ大きく膨れてしまう。
それでも諦めない佐藤とフィヌカンが再び加速していくと、最終コーナーを抜ける際に佐藤の後輪にフィヌカンが引っかかり落車。
前ではフリードリッヒが先着。佐藤とフィヌカンがもつれている内側を抜けてファンデルピートが2着。佐藤は3着、4着にミシェル、5着にグロ。
レース後の審議により、佐藤は他の選手がスプリンターレーンにいた際に侵入したとして反則をとられて降着、準決勝進出はならなかった。
第2組には太田りゆが出場。東京2020オリンピックの銀メダリスト、エルレス・アンドリュース(ニュージーランド)、2020世界選手権短距離3冠のエマ・ヒンツェ(ドイツ)など、この組にも強豪が集う。
レースの並びは2番手にアンドリュース、3番手に太田、4番手にヒンツェの順。レースは残り2周を切るとヒンツェが加速し先頭へ。太田は出遅れて5番手まで位置を下げる。
最終周回に入ったところで4番手となった太田は内側に詰まる形で前に出れないが、前にいたアンドリュースが他の選手ともつれて内側が開くと、すかさず加速し3番手へ。
最終ストレートでも並びは変わらず1着にヒンツェ、2着にアンドリュース、3着に太田、4着はクロナン(オーストラリア)となった。
太田は準決勝に進出を決め、準決勝で3着までに入れば決勝進出となる。
決勝進出……あと一歩
準決勝。太田は1組となる。対戦相手は以下の通り。
ステフィー・ファンデルピート(オランダ)
アレッサ カトリオナ・プロップスター(ドイツ)
エルレス・アンドリュース(ニュージーランド)
リー ソフィー・フリードリッヒ(ドイツ)
ニッキー・デグレンデル(ベルギー)
レースの並びはデグレンデル、フリードリッヒ、太田、アンドリュース、ファンデルピート、プロップスターの順。ペーサーが退避したところで、最後尾のプロップスターがファンデルピードを連れて位置を上げてくると、太田が蓋をされるような形で残り2周を迎える。
残り2周で太田は5番手。
大外からアンドリュースが上がっていき先頭になると、その2番手はフリードリッヒ。続いてデグレンデル、そして後ろに太田となっての最終周回。
残り半周で太田が外から仕掛けるが、先頭の3人が逃げ切る形でフィニッシュ。太田は4着となり、7-12位決定戦回りとなった。
7-12位決定戦 太田の最終順位は11位
残り2周で2番手となった太田。外からミシェル(カナダ)とクロナン(オーストラリア)が被せてくるように位置を上げてくると、最終周回ではプロップスターと並走しながら最後尾となる。
ミシェル(カナダ)、クロナン(オーストラリア)、ファンデルピート(オランダ)の先頭争いとなり、この勝負を制したのはクロナン。この組の1着を得てクロナンが最終7位。
太田は最後に内側から加速したが届かずに5着。最終順位を11位とした。