オリンピックランキングとは?

2/2 Page

男子チームスプリント(最大8枠・各国1枠)

Team Rakuten K Dreams, 小原佑太, 太田海也, 山﨑賢人, 予選, 男子エリート, チームスプリント, 2023全日本選手権トラック, 伊豆ベロドローム
順位 オリンピックポイント
1位 オーストラリア 3075
2位 オランダ 2955
3位 フランス 2580
4位 イギリス 2407.5
5位 ドイツ 2066.25
6位 中国 1980
7位 ポーランド 1972.5
8位 日本 1860
—–出場権獲得ライン—–
9位 チェコ 1785
10位 イタリア 1530.75

オセアニア選手権やネーションズカップ第3戦で結果を残したオーストラリアや中国がポイントを伸ばし、日本は前回の7位から1つ順位を下げている。

チームスプリントでは『2023アジア選手権トラック』で優勝した場合、675ポイントが獲得できる。現在上位に位置しているのは、中国を除き既に大陸選手権を終えた国々。

本種目では「上位8位の国に対し、1チーム分の出場枠」が与えられるため、アジア選手権で好成績を残すことができれば、より余裕を持てる位置へジャンプアップすることができる。

男子スプリント(最大30枠・各国最大2枠)

順位 オリンピックポイント
1位 ★オランダ 2050
2位 ★ポーランド 1725
3位 イスラエル 1697.5
4位 ★オーストラリア 1570
5位 ★フランス 1400
6位 ★日本 1360
7位 トリニダード・トバゴ 1200
8位 ★イギリス 1195
9位 ★中国 1120
9位 マレーシア 1120

★=チームスプリント8位以内の国

男子ケイリン(最大30枠・各国最大2枠)

順位 オリンピックポイント
1位 ★オーストラリア 1850
2位 ★オランダ 1610
3位 マレーシア 1440
4位 ニュージーランド 1405
5位 ★ドイツ 1385
6位 ★フランス 1355
7位 イスラエル 1292.5
8位 ★日本 1280
9位 スリナム 1200
10位 コロンビア 1080

★=チームスプリント8位以内の国

男子短距離まとめ

チームスプリントで出場枠を獲得した上位8ヵ国は、スプリントケイリンにも出場枠が与えられる(上記の表においては★マークで示した国がそれにあたる)。日本(男子)はネーションズカップ全3戦終了時点で8位。この順位を保持できれば最大人数でオリンピックに挑むことができる。

ケイリン・スプリントは安全圏

なおチームスプリントの出場枠を獲得した国を除き、スプリント・ケイリンのオリンピックランキングで上位7位の国には、各種目の出場枠を1つずつ獲得することができる。この方法でスプリントの枠を取った場合はケイリンにも1人出場が可能で、逆もまたしかり。この2種目はセットなのだ。

日本はこの出場枠獲得方法においては、両種目で余裕の圏内に入っている。

ということで、男子短距離チームは
・現状は男子チームスプリントの出場圏内
・アジア選手権のチームスプリントで好成績を残せれば、さらに安全圏内へ入れる
・仮に日本が男子チームスプリントで8位以内から陥落したとしても、ケイリン・スプリントでは安全圏

となる。なおスプリント・ケイリンの個人種目では2023年の大陸選手権を控えたアジア、パン・アメリカ諸国が上位にランクインしている。本2種目では安全圏内に位置している日本だが、アジア選手権でもしっかり好成績を残し、余裕をキープしながら『2023世界選手権トラック』へ挑みたい。

女子チームスプリント(最大8枠・各国1枠)

Exhibition A, 酒井亜樹, 佐藤水菜, 梅川風子, エキシビション, 女子エリート, チームスプリント, 2023全日本選手権トラック, 伊豆ベロドローム
順位 オリンピックポイント
1位 ドイツ 2955
2位 イギリス 2467.5
3位 中国 2280
4位 オランダ 2280
5位 ポーランド 2272.5
6位 フランス 2246.25
7位 メキシコ 1980
8位 ニュージーランド 1867.5
—–出場権獲得ライン—–
9位 ベルギー 1578.75
10位 カナダ 1620
11位 日本 1260

女子スプリント(最大30枠・各国最大2枠)

順位 オリンピックポイント
1位 ★ドイツ 1890
2位 ★イギリス 1845
3位 ★フランス 1760
4位 ★オランダ 1457.5
5位 ベルギー 1355
6位 イタリア 1310
7位 ★ニュージーランド 1290
8位 カナダ 1280
9位 コロンビア 1240
10位 オーストラリア 1205
11位 日本 1120
12位 メキシコ 968
13位 ポーランド 911.5
14位 中国 880

★=チームスプリント8位以内の国

女子ケイリン(最大30枠・各国最大2枠)

佐藤水菜, Team Rakuten K Dreams, 女子エリート, ケイリン, 決勝, 2023全日本選手権トラック, 伊豆ベロドローム
順位 オリンピックポイント
1位 ドイツ 1890
2位 フランス 1635
3位 日本 1600
4位 ニュージーランド 1565
5位 オランダ 1480
6位 イギリス 1445
7位 ベルギー 1417.5
8位 オーストラリア 1410
9位 コロンビア 1200
10位 イタリア 1127.5

★=チームスプリント8位以内の国

女子短距離まとめ

男子短距離と同じく、チームスプリント上位8ヵ国はスプリント・ケイリンの枠も獲得できるレギュレーション。日本チーム(女子)はチームスプリントでの枠圏内から外れているが、『2023アジア選手権トラック』の成績次第では食い込むこともあり得なくはない。

ケイリン枠は余裕、スプリントは油断大敵

個人種目ではケイリンが全体の3位で安全圏。佐藤水菜の2大会連続金メダルが順位上昇に寄与した。一方のスプリントでもチームスプリント出場国を除いた7枠のうち6位で出場圏内。しかし7位以降には大陸選手権を控えている国もランクインしているため、アジア選手権では確実に表彰台を獲得したいところだ。

ということで、女子短距離チームは
・ケイリンは安全圏
・スプリントは出場圏内だが、アジア選手権でよりポイントを上積みしたい
・チームスプリントではアジア大陸タイトルを獲得し、出場圏内に入りたい

といったところだ。

男子チームパシュート(最大10枠・各国1枠)

TEAM BRIDGESTONE Cycling A, 窪木一茂 ,今村駿介, 松田祥位, 兒島直樹, 予選, 男子エリート, チームパシュート, 2023全日本選手権トラック, 伊豆ベロドローム
順位 オリンピックポイント
1位 デンマーク 3875
2位 イギリス 3690
3位 ニュージーランド 3450
4位 フランス 3440
5位 オーストラリア 3300
6位 イタリア 3140
7位 ドイツ 2745
8位 ベルギー 2710
9位 スイス 2300
10位 カナダ 2080
—–出場権獲得ライン—–
11位 日本 1760

チームパシュートでは上位10位の国に出場枠が与えられる。日本は1つ順位を下げ、出場枠獲得ラインへあと一歩の位置。

しかし上位10カ国は全て2023年の大陸選手権を終えている国々。『2023アジア選手権トラック』のチームパシュートで優勝することができれば900ポイントが加算され、出場圏内へ入ることができる。

チームパシュートで枠を獲得すると、マディソンへの出場権も獲得することができる。アジア選手権では現アジアチャンピオンである日本チームの連覇に期待したい。

男子マディソン(最大15枠・各国1枠)

順位 オリンピックポイント
1位 ドイツ 4100
2位 ニュージーランド 3460
3位 オランダ 3330
4位 ポルトガル 3315
5位 フランス 2880
6位 ベルギー 2870
7位 イタリア 2730
8位 イギリス 2540
9位 スペイン 2505
10位 デンマーク 2351
11位 日本 2240
12位 オーストラリア 2074

★=チームパシュート10位以内の国

マディソンの出場枠は最大15。チームパシュートの出場10ヵ国に加え、チームパシュートで枠を獲得していない国のうちから上位5位の国が出場権を獲得できる。

日本は現状維持の11位だが、チームパシュートで出場枠を獲得できていればこの種目でもオリンピックに出場が可能。仮にチームパシュートで枠にあぶれたとしても、マディソンの出場枠獲得圏内には入っている。

さらにマディソンで枠を獲得すると、オムニアムの枠も獲得することができる。

男子オムニアム(最大22枠・各国1枠)

順位 オリンピックポイント
1位 フランス 2050
2位 ドイツ 1697.5
3位 オランダ 1532.5
4位 ニュージーランド 1525
5位 スペイン 1515
6位 デンマーク 1447.5
7位 ベルギー 1350
8位 イギリス 1280
9位 イタリア 1269
10位 ポルトガル 1265
11位 日本 1040
12位 オーストラリア 962
13位 カナダ 840
14位 スイス 786.5
15位 オーストリア 731

=マディソン出場枠獲得圏内の国

マディソンの出場枠を獲得した15ヵ国は、オムニアムでも1枠を獲得できる。それらを除いた上位7ヵ国を加え、22枠が最大出場枠数。

日本はマディソンなどで出場枠を獲得できそうだが、仮にあぶれたとしてもオムニアムには確実に出場できそうだ。

男子中長距離まとめ

チームブリヂストンサイクリングA, 窪木一茂 ,今村駿介, 決勝, 男子エリート, マディソン, 2023全日本選手権トラック, 伊豆ベロドローム

チームパシュートで枠を取れればマディソンに、マディソンで枠が取れればオムニアムに……とややこしい構造になっている中長距離の出場枠獲得レギュレーション。

チームパシュートに期待したい

日本の男子中長距離チームは
・チームパシュート枠圏内まであと一歩、アジア選手権で逆転可能
・マディソンはちょっとギリギリだが、アジア選手権次第では安全圏も期待できる
・オムニアムは余裕そう
といったところ。

ネーションズカップ全3戦ともにチームパシュートが不発で終わっている日本チームだったが、5月の全日本選手権では3年ぶりに日本記録を塗り替えている。アジア選手権、世界選手権でも勢いを保ったまま好成績を狙いたい。

女子チームパシュート(最大10枠・各国1枠)

順位 オリンピックポイント
1位 ニュージーランド 3850
2位 イギリス 3780
3位 フランス 3715
4位 ドイツ 3440
5位 オーストラリア 3140
6位 イタリア 3050
7位 アイルランド 2950
8位 カナダ 2320
9位 アメリカ 2160
10位 ポーランド 2140
—–出場権獲得ライン—–
11位 スイス 1897
12位 日本 1840

『2023ネーションズカップ第1戦』で日本新記録を出し、最終6位で大会を終えた日本。しかし第2戦は不参加、第3戦は予選敗退となり現状12位。

しかし男子同様、『2023アジア選手権トラック』の結果次第では出場圏内へランクインすることも十分に可能な位置だ。

女子マディソン(最大15枠・各国1枠)

順位 オリンピックポイント
1位 フランス 3850
2位 デンマーク 3670
3位 イギリス 3540
4位 ニュージーランド 3380
5位 イタリア 3280
6位 ベルギー 3075
7位 オランダ 2815
8位 ドイツ 2700
9位 オーストラリア 2362
10位 スイス 2290
11位 ポーランド 2201
12位 アイルランド 2102
13位 アメリカ 1920
14位 スペイン 1717
15位 日本 1600

★=チームパシュート10位以内の国

マディソンの出場枠は最大15。チームパシュートの出場10ヵ国に加え、チームパシュートで枠を獲得していない国のうちから上位5位の国が出場権を獲得できる。

日本は現在6番目で、惜しくも出場枠の圏外。

女子オムニアム(最大22枠・各国1枠)

順位 オリンピックポイント
1位 ●ニュージーランド 2005
2位 イギリス 1890
3位 フランス 1732.5
4位 デンマーク 1577.5
5位 イタリア 1550
6位 オランダ 1435
7位 ノルウェー 1287.5
8位 ベルギー 1240
9位 アメリカ 1240
10位 ポルトガル 1145
11位 アイルランド 957.5
12位 スイス 928
13位 ポーランド 926
14位 オーストラリア 906
15位 スペイン 872.5
16位 チェコ 826.5
17位 エジプト 802
18位 ドイツ 714.5
19位 リトアニア 667
20位 カナダ 656
20位 南アフリカ 613
21位 日本 584

=マディソン出場枠獲得圏内の国

オムニアムではマディソンの出場枠を獲得した15ヵ国に、それらを除いたランキング上位7ヵ国を加え、最大22ヵ国が出場枠を獲得できる。日本は現在8番目で、惜しくも出場枠の圏外。

女子中長距離まとめ

男子と同じくチームパシュートで枠が取れれば一安心な中長距離のレギュレーション。単体で見た場合、マディソン・オムニアムは、あと1つ順位を上げれば出場圏内。

アジア選手権の結果次第

ネーションズカップ全3戦では好成績を残せていないものの、少しずつポイントを積み重ね、全3種目において出場圏が見える位置に立っている女子中長距離チーム。

アジア選手権で各種目の表彰台を獲得できれば、全種目で出場圏内へランクインすることも可能だ。

「アジア選手権」は6月14日から開幕

『2023アジア選手権トラック』は付与されるオリンピックポイントが比較的低いものの、現在の日本チームにとっては、多くの種目で出場圏内入りを可能にする”力を秘めた”大会と言える。非常に重要な一戦だ。

【大会別】獲得可能な最大オリンピックポイント数(個人種目)

大会 1位のUCIポイント 加算対象 係数 最大獲得ポイント
大陸選手権 600 2大会 ×0.75 900
ネーションズカップ 800 4大会 ×1 3200
世界選手権 1000 1大会 ×1.5 1500

※ネーションズカップは年3戦のうち2つ(1シーズンにつきベスト順位2つ、選考期間(2シーズン)の合計4つ分の順位)がポイントランキングに反映される。

前年(2022年)のアジア選手権では14種目で金メダル獲得を果たした日本チーム。マレーシアにて6月14日〜19日に開催される『2023アジア選手権トラック』での活躍にも期待したい。

本大会の出場選手や配信情報などは、分かり次第お伝えしていく。ぜひご注目いただきたい。