窪木一茂、今村駿介選手 インタビュー
Q:200周走っての感想を聞かせてください。
今村:1ラップできた後に集中力を欠いてしまったのが順位を落とした原因だと思っています。
窪木:僕が指揮を取っていて、序盤はいけない感じだったので「待って待って、溜めて溜めて」と声をかけていたんです。それが消極的な走りに繋がってしまって、ずるずる来ちゃったかなと思います。
Q:レースプランとして、1回ラップするところまでは予定通りでしたか?
今村:全周回で対等には戦えないと思っています。「少ないチャンスをモノにできるように」ということで、タイミング的にはあのあたりで妥当だったかなと。
窪木:今回は最初から行けたら行くという感じで、もうちょっとアグレッシブな予定でした。でもやっぱり世界選手権になるとギアも上がるしペースも速いし、走ったことのないチームもいる。どこか守りに入ってしまった部分がありました。
グラスゴーやアジア選手権では「攻撃は最大の防御ですからね」なんてふざけて言ったりもしていたのですが、ここ何日間かはそんな言葉も出ませんでした。ちょっと怖気付いてたのかなと思います。
Q:ハイスピードなレースでした。
今村:想定していたことで、速かったことは確かです。でもポジショニングの点で日本はほぼずっと後ろにいたので、スピード以上にキツさを感じるレースでした。テクニックを磨いているつもりだとしても、あの強いメンバーに混じって前で交代するというのは、気持ち的にもちょっと引いてしまう部分がある。「日本は入れると危ない」という認識もあると思うのでなかなか前で交代できなくて、だからこそラップをしなければ点を取れません。
現状では勝負して後ろを引きちぎっていくような足はないので、こういうトップの集まる大会の中で戦える力とスピードが大事だと感じます。
Q:7位という順位はどのように評価しますか?
窪木:評価は低いと思います。期待はされていたから、7位は喜ばれないだろうし、首を傾げられるかなと。
今村:5位以内を掲げてここにやってきました。いざ走ってみると怖気付いちゃって、1ラップしたところで安心してしまって守りに入ってしまいました。そこでもう一段攻める力と気持ちが必要だとわかりました。コーチに「ラッキーがあればメダルもいけるかも」と言われていて、若干浮ついていた部分もあったと思います。
ラップした25点しか取れなかったのは悔しくもあり、次への反省でもあると思います。
Q:今後の課題は?
窪木:後ろの方で走っている時、上手いチームは内側から行って交代するんです。僕らはルール通りに外側で交代して足を使っちゃうんですが、「そんな内いくの?!」ってくらい内を行って、一気に前に出る。その技術が見えていると見えていないのとでは違うと感じました。正直に綺麗に走っているんですよね、もう少し泥臭くてもいいのかなと。
Q:次のシーズンに向けて抱負をお願いします。
今村:スプリントで前半100周にしっかり点を取ること。ラップできなくても落ち着いてレース展開できる力が欲しいですし、力勝負をしたときにスプリントで張り合えるようにしたいです。スプリントでも戦えて逃げてもいける、前で引きちぎっていくこともできるような足が必要です。
テクニックでカバーできる部分と、フィジカルが必要な部分があります。僕らはキツくなると強いチームを探してついていくことしかできないので、逆についてこられるくらいの力をつけたいと思います。
窪木:今村に同意です。悔しいです。