ジャパンカップの歴史は長い

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新たにトラック競技支援の開催を始めよう

川崎競輪場 ,ジャパンカップ×HPCJC

これまでも収益の一部がトラック競技支援に充てられる「国際自転車トラック競技支援競輪(G3)」があったが、2021年6月を最後に一旦ストップとなっていた。

そこで2021年11月、日本のトラック競技のメッカ・伊豆エリアの競輪場である伊東競輪が「ジャパンカップ×HPCJC」を2021年11月に初開催。

これにはHPCJCとコラボすることでジャパンカップに刺激を与える思惑、そして伊豆エリアの競輪場として積極的に自転車トラック競技を応援したい、という心意気もあった。

一歩踏み出さなければ道は作れないから「ジャパンカップ×HPCJC」を開催する伊東市の心意気/11月5日〜8日@伊東温泉競輪

HPCJCとは?

ここで改めて「HPCJC」についておさらいしよう。

「HPCJC」とはHigh Performance Center of Japan Cyclingの略。日本自転車競技連盟(JCF)トラック競技強化指定選手のトレーニングセンターとして、世界選手権やオリンピックでメダルを獲得を目指してアスリートを強化、育成する組織だ。

「ナショナルチーム」とは「日本代表」のことであり、国際大会にエントリー・出場するためのくくり。一方HPCJCは、そのナショナルチームのメンバーとなる選手を発掘し、強化・育成を行う「トレーニングセンター」。コーチ、メディカル、通訳などなど、豊富なスタッフが集められている。

無論、こういった選手の育成や環境づくりには資金が必要だ。そこに「ジャパンカップ×HPCJC」による支援が活きてくる。

「HPCJC」ってなに? 日本の自転車競技を”世界一”に

 

通常のF1より2億円稼ぐ開催に

そういった意味を持つ「ジャパンカップ×HPCJC」は、収益の面でも一定の成果を挙げている。

2020、2021年の日中F1開催の1日あたりの売上平均が3.5億円程度だったことに対して、2022年に開催されたジャパンカップ×HPCJCは約5.5億〜5.9億円。およそ2億円多い売上を出している。

競輪を楽しみ、そして自転車トラック競技を応援する。そうして力を積んだナショナルチームの選手の走りは、競輪界全体に刺激を与えていくだろう。

最後に、伊東でのジャパンカップ×HPCJCの際にいただいた、小林優香選手のコメントを紹介しよう。

小林優香 ,KEIRINグランプリ2021 前検, 静岡競輪場

「この開催で優勝することができて本当によかったです。この売り上げの一部が今後の育成に大きく関わってくると思いますし、この開催でファンの方にもHPCJCを少しでも知ってもらえる機会だったと思います。開催していただいてありがとうという気持ちです

『ジャパンカップ×HPCJC』はF1通常開催よりプラス2億円の売上高!?