第1種目スクラッチ 実力者たちが順当にフィニッシュ

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第2種目テンポレース アタックとラップの応酬

2種目目はテンポレース。女子は7.5km(男子10km)で行い、毎周回、フィニッシュラインを1着で通過した選手だけ1ポイントを獲得。さらに、集団を1周追い抜いた場合は20ポイントが加算され最終的な合計ポイントで順位が決定する。

序盤にアタックを決めたのはイギリスとメキシコ。2人で協力しながらポイントを重ねていき、残り15周付近でラップ(一周追い抜くこと)を成功させる。

その直後には、タイミングを見てウズベキスタンとバルサモがアタック。抜け出したバルサモを直ぐにバレンテが追いかけ捕まえる。少し遅れて更に先頭集団を追うのは梶原。残り11周で先頭に追い付いた梶原はアレクサンドラ・マンリー(オーストラリア)を加えた4人で先頭集団を形成する。

強豪4人が協調してポイントを稼いでいくかと思われたところで、マンリーがアタック。単独で抜け出し、ポイントを量産していく。しかし終盤に向けて後続の梶原を含む3人とメイン集団のスピードが上がり、残り3周では遂にメイン集団のみとなった。

最後のスプリント勝負で順位を上げたい梶原だが、展開は落ち着かず、今度はノルウェーのアニータ イボンヌ・ステンバーグがアタックし、そのまま逃げ切ってしまった。

梶原はこの種目でポイントを獲得できずにフィニッシュ。テンポレースでは13位となった。

テンポレース結果PDF

第3種目エリミネーション

3種目目はエリミネーション。2周に1回最後尾の選手が除外されるサバイバルレース。

梶原を含むビッグネームの4人(梶原、バレンテ、バルサモ、マンリー)は最後の4人に残る。

まず4人の中で除外されたのはバレンテ。残り3人には梶原、バルサモ、そしてマンリー。

除外周回では梶原が外から加速していき、バルサモと共にマンリーをかわして、2人の1対1となった。

前に梶原、後ろにバルサモとなってスプリントのタイミングを計る両者だったが、バンクの傾斜を利用して先に仕掛けたのはバルサモ。一気に梶原の前に出るとスプリント体制に入る。

バルサモを追う梶原だが、最終コーナーでは踏み込むのをやめて、最後に除外されてしまった。

この種目の1位はバルサモ、2位に梶原、3位にマンリー、そして4位はバレンテという結果。

エリミネーション結果PDF

最終種目ポイントレース

最後の種目は、20km(男子は25km)で行われるポイントレース。それまで3種目で獲得した総合ポイントを持ち点としてスタートし。10周ごとのスプリント周回で、1着に5ポイント、2着に3ポイント、3着に2ポイント、4着に1ポイントが与えられる。レースで得たポイントが持ち点に加算されていき、最終的に総合ポイントが最も高かった選手が勝ちとなる。

ここまで暫定順位トップ4は以下の通り。

バルサモ:108ポイント
バレンテ:102ポイント
マンリー:94ポイント
梶原:90ポイント

アレクサンドラ・マンリー MANLY Alexandra, AUS, Point race, Women's Omnium, 2022 Track Nations Cup, Milton, Canada

序盤は様子を見るかのようにレースを走る梶原、8回の内、2回目と3回目のポイント周回で4着を獲得し、2ポイントを加算する。一方で暫定トップ2のバルサモとバレンテは順調にポイントを積み重ねて梶原との差を広げていく。

5回目のポイント周回からは梶原のスイッチが入ったかのように1着5ポイント、6回目では2着3ポイントを獲得し、梶原は総合ポイントを100まで伸ばし、2回のポイント周回を残して暫定3位のマンリーに合計ポイントで追いつくことに成功した。

残り10周となる7回目のポイント周回、前のトップ争いには関係ない4人の先頭集団がいる中で、梶原を含む暫定トップ4がポイント獲得のために加速していく。このポイント周回で着に入ったのはマンリー。3着2ポイントを加算し、梶原は再び暫定ポイント差を広げられてしまった。

残すは最終周回のポイント獲得のみとなり、誰がポイントを取るのか緊張感が漂う中、トップ争いに関係のない選手たちが逃げ集団を形成してしまう。

これを追うメイン集団の前方には梶原やバルサモの姿があった。しかし最終周回前に梶原は選手たちに囲まれるような形で内側に詰まってしまい、ポイントを獲得することが出来ず。

更には最終スプリントで良い位置にいたマンリーが2ポイントを追加して合計を104ポイントとしてメダル圏内を死守した。2位は110ポイントでバレンテ、そして優勝はこの種目開始前の順位と変わらずバルサモとなった。

最終結果PDF

梶原悠未選手インタビュー

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