エリミネーションに見た「勝負どころ」

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ベルギーでは2位、グラスゴーでは9位

内野艶和内野艶和, 古山稀絵, ベルギー国際トラックミーティング, 女子マディソン, 古山稀絵, ベルギー国際トラックミーティング, 女子マディソン

Q:ベルギーの大会ではマディソンが2位と好成績でしたが、あれはどのような点が作用して取れた成績だったんでしょう?

普段の練習では男子選手とマディソンをしています。それにクレイグ(・グリフィン)コーチにたくさんアドバイスをもらっていて、2人で走りながらコミュニケーションを取りつつ、気をつけながら走れたことが良かったのだと思います。

Q:ネーションズカップ第1戦では、同種目で9位でした。出場メンバーが違うということもありましたが、ご自身としては「まあまあやれたな」なのか「悔しい」なのか、どんな感じだったんでしょう?

やっぱり残念でした。ベルギーのレースに比べてレベルも人数も上がっていて、終始後方に置かれてしまい、ポイント周回のスプリントにも全然混ざれませんでした。「何もさせてもらえなかった」という感じのレースでした。

Q:落車しなくて良かったですよね。

(古山)稀絵さんが落車した時は心配と不安がありましたが、すぐに復帰してきてくれました。集団に残ることができたので、そこは良かった点だったと思います。

古山稀絵 FURUYAMA Kie, 内野艶和 UCHINO Tsuyaka, RKD - Team Rakuten K Dreams, Women's Madison, 2022 Track Nations Cup, Glasgow, Great Britain

Q:内野選手からすると、古山選手はどんな人ですか?

頼りになる方です。エリートに上がってきて何もわからない私にたくさん教えてくれます。私は本当に何もわかってないので(笑)。ポイントの計算とか、レースのこととか……マディソンでも「こうしておかないといけない」「失敗した時はこうするんだよ」とか色々教えてもらっています。居てくれないと困る存在です。

Q:ベルギーの大会とネーションズカップ第1戦のマディソンの一番大きな違いは、やはり人数?

そうですね。人数の多さと、加えてベルギーでもそれなりに人数はいたのですが、すぐに集団がバラけて少人数で周ることができたんです。だから気をつけるべき相手がわかりやすかったし、スプリントにも混ざることができました。

ネーションズカップ第1戦では集団がまとまっていましたし、位置取りも上手でどんどん前に行っていました。そこが大きかったかなと思います。

Q:となると、位置取りが課題でしょうか?

そうですね。どの種目にも言えることですが、位置取りは課題です。スプリント力も全然足りないと感じましたし、大会を走らないところでの生活や食事面も含め、今回の遠征でたくさん学ぶことができました。カナダ(ネーションズカップ第2戦)で少しでも活かせたらと思います。

「気持ちで負けた」オムニアム予選敗退

内野艶和 UCHINO Tsuyaka, RKD, Women's Omnium, 2022 Track Nations Cup, Glasgow, Great Britain

Q:第1戦ではオムニアムで予選敗退でした。予選12位までが本戦に進出できるところ、ギリギリの13位で落ちてしまいましたが……振り返っていかがですか?

予選中に「ヤバいな」とは思っていました。ベルギーのレースもハードだったのですが、それ以上にハードだと思って、自分自身に変にプレッシャーをかけてしまっていたと思います。いつもだったら仕掛けるタイミングで待ってしまったり、取れたところを逃してしまったり。そこが敗因だったなと自分でもわかってるし、コーチからも同じことを指摘されました。

Q:弱気になってしまった、ということでしょうか。

そうですね……ベルギーを走った上で「(ネーションズカップは)もっとレベルが高い」と聞いていて、その中でも一番過酷なオムニアムです。すごく不安を感じて「ベルギーでもキツかったのに走れるのだろうか、私のスプリントで通じるんだろうか」と考えてしまいました。

やってみないとわからないことに対して、走る前から不安がってしまったことが一番大きかったんだと思います。気持ちで走る前から負けちゃっていたのだと思います。

なかよし中長距離ズ

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