最後に見せた逆転劇

新型コロナウイルスの感染拡大で開催が1年延期となった2020東京オリンピック。自転車男子ロードレースの日本の出場枠はホスト国枠として「2」が確保されている。その出場枠での選手選考において、現在は新城幸也バーレーン・マクラーレン)が圧倒的に他の選手を引き離し、オリンピック出場を事実上確定させている。しかし、もう一枠の選手に関して10月11日時点で選考ランキング暫定2位の中根英登(NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス)と暫定3位の増田成幸宇都宮ブリッツェン)が争っている状態だ。そしてその選考期間は10月17日までとなっている。

両者は2020年10月12日にスペインで開催されたUCIヨーロッパツアークラス1大会の「プルエバ・ビリャフランカ・オルディジアコ・クラシカ(Prueba Villafranca-Ordiziako Klasika)」に出場。7.2オリンピックポイント差(1レースで覆るポイント差)という僅差で選考期間内最後と予想されたレースに臨んだ。

レースは中根がDNFに終わり、増田が20位(25位以内のフィニッシュでポイント獲得)でフィニッシュ。

東京オリンピック代表選考に必要な9オリンピックポイントを獲得し、レース前の順位を逆転させ、国内選考ランキング首位の新城幸也に続き、増田成幸が日本代表になることが決定的となった。

なお、JCF(日本自転車競技連盟)が設定した代表選考期間(10月17日まで)内に両名が出場を予定しているUCIレースは現時点ではアナウンスされていない。よって男子ロードレース代表選考は今回の結果を持って終了となる可能性が高い。正式な選考結果はJCFからの発表を待つ事となる。

日本代表選考の仕組み

ポイ

参考:JCF

オリンピック選考対象レースは上記AからHまでランク付けされており、レースで獲得したUCIポイントに、ランク毎に定められた係数がかかる事で「オリンピックポイント」が算出される。そしてその「オリンピックポイント」の獲得上位2人が出場枠を得ることになる。

今回増田は20位でフィニッシュし、UCIポイントを3獲得。「プルエバ・ビリャフランカ・オルディジアコ・クラシカ」はUCI1クラスのランクDの大会である事から係数3がかかり、9オリンピックポイントを獲得した事で逆転を果たした。

ポイント算出方法についてはこちらの記事をご覧頂きたい。

東京オリンピックのロードレース日本代表選考、選考期間78日を追加

増田最後のチャンス

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