パリで黄色に染まるのは…
一番の注目は個人総合優勝争い!「誰が最も少ないタイムでパリにたどり着けるか」を競う戦いだ。
ツールには個人総合優勝、ポイント賞(後述:最強スプリンター決め)、山岳賞(後述:最強クライマー決め)、新人賞(後述:若手総合NO1決め)など様々な賞がある。その中で最も注目されるのが個人総合優勝争いだ。長い21ステージの戦いで最もタイムの少ない選手のみが着ることの出来る黄色のマイヨ・ジョーヌ。それを着てパリに姿を現す選手が、この大会の覇者となる。
今大会の本命はチーム・イネオスのゲラント・トーマスとエガン・ベルナル。トーマスは去年の個人総合の優勝者で2連覇を狙う。ただし直近のツール・ド・スイスにて落車リタイアしたため、どこまでコンディションを戻せているのかは未知数。ベルナルは弱冠22歳ながらも昨年初出場したツールではアシストとして難無く完走。今シーズンはワールドツアーで既に2回の個人総合優勝を飾っており、実力はお墨付きだ。チーム・イネオスは、この2人がダブルエースとして個人総合優勝を狙う。
2014年のツール覇者でありチーム内での絶対的エースであるビンツェンツォ・ニバリ(バーレーン・メリダ)も優勝候補の一人。春先のステージレースを消化しつつ、今年5月~6月にかけて行われたジロ・デ・イタリアを総合2位でフィニッシュ。今シーズン安定して走れているニバリは、ドゥムランやフルームなどのライバルが不在の中、どのような走りを見せるのか。
モビスター・チームからはナイロ・キンタナ&ミケル・ランダのダブルエース体制。両選手ともタイムトライアルが不得意だが、得意の山岳コースでどこまで戦えるのかに注目。
地元フランスのスター、ロマン・バルデ(AG2R・ラ・モンディアル)とティボー・ピノ(グルパマ・エフデジ)の2人は毎年ツール・ド・フランスでは総合上位争いに加わるが、未だ総合優勝を果たせていない。モビスター同様にピレネー、アルプスでの山岳ステージでの活躍に期待が掛かる。
そして今シーズン絶好調のヤコブ・フルサング(アスタナ・プロチーム)は直近のクリテリウム・ドゥ・ドーフィネで総合優勝。山岳に強い強力なスペイン人のアシスト達を揃えており、今年は間違いなく個人総合優勝争いへ加わる存在となるだろう。ただ、第1ステージで落車したため、そのダメージがどれ程なのか・・・・・・・
そのほか注目の総合勢
スティーブン・クルシュウィック(チーム・ユンボビスマ)、アダム/サイモン・イェーツ兄弟(ミッチェルトン・スコット)、リッチー・ポート&バウケ・モレマ(トレック・セガフレード)、ファビオ・アル&ダン・マーティン(UAE・チームエミレーツ)らが挙げられる。