玄人目線だと楽しめる・・・?

Q:ちなみに今大会の見所は?

逃げる選手にも注目ですね。周回コースのレイアウトから考えられる展開ですが、逃げ集団ができて、その逃げ集団に対して主力チームがメイン集団をどうコントロールするか。逃げを捕まえる動きと、集団のライバルたちを振り落としていくことを同時にしなければならないので、その戦いが見所じゃないかな。そこのコントロール具合に注目すると楽しめると思います。

Q:かなり“玄人目線”が必要になりますね(笑)

ちょっと玄人すぎますかね(笑)。でも、チームの選手数が多い方が今回も絶対に有利です。上りもペースを作りやすい上りですし。

Q:やはりヨーロッパの国が勝てるようなコースレイアウトになっているということですね?

そうですね。

Q:グランツールの山岳ステージで活躍するような選手が出てくる可能性も?

あります。ブエルタ・ア・エスパーニャが終わってから2週間あるので、ブエルタで活躍した選手は結構活躍できるかもしれません。

フランスも有力

2018ツール・ド・フランスで山岳賞獲得のジュリアン・アラフィリップ

ツール・ド・フランス2018で山岳賞獲得のジュリアン・アラフィリップ

Q:コースを見ると、スプリンターにはほぼチャンスが無い感じですが、勝てるのはクライマー、もしくはサガンのような上りに強いパンチャーといったところでしょうか?

そうですね。あとは最後に残れてスプリントで勝てる選手ですかね。

Q:でもそれはサガンのストロングポイントのような・・・

うーん。でもサガンが耐えられなかった場合、誰になるかですよね。もちろん、サガンも最後まで残れるように耐える気で、展開によっては山を越えて勝負ができるとは思いますが、やっぱりチームの総合力が周りからは劣ります。と言いながら一人でひょうひょうと最後の勝負の場面まで残るのが彼なんですが・・・。もしサガンがダメだったら、コース的には・・・ジュリアン・アラフィリップ(フランス)とかが有力なのではないでしょうか。

Q:激坂アタックが得意なフィリップ・ジルベール(ベルギー)とかは?

最後まで上れないと思います。やっぱりサガンが軸になるでしょう。サガンが残れるのか、残れないのかが大きく展開を左右すると思いますし、各国の布陣は“自国のエースを引き連れつつ、どうサガンを集団からふり落とすのか”というようなことを考えながらレースをしていくはずです。でも、サガンの調子が相当良くないとキツいコースですよ。

Q:なるほど。キツいコースだということは分かりました。では、サガンとアラフィリップ以外に優勝候補を挙げるとしたら、誰が出てきますか?

フランスはロマン・バルデかアラフィリップですね。ただ、バルデはスプリントが苦手なので、どこかで抜け出すアタックしないと勝てないでしょう。ですので、結構早い段階で一人、もしくは二人で行って決着を付けることを狙うはずです。フランスは出場人数が多いので、バルデが仕掛けて、捕まってもアラフィリップで勝負ができる。フランスは有力だと言えます。あとはイタリアだとビンツェンツォ・ニバリ、スペインのアレハンドロ・バルベルデもチャンスがあると思います。

レースは日本時間9月30日午後4時40分スタート

実際にコースを見てきた上で、さまざまなことを説明してくれた浅田監督。肝心の日本チームはどうなるのか?今のところ、1名の出場枠を確定させているもの、エントリーリストには中根英登NIPPO・ヴィーニファンティーニ)と雨澤毅明宇都宮ブリッツェン)の2名の名前が記載されている。出場するのはどちらだろうか?

世界選手権ロードレース 男子エリート エントリーリスト

果たして地獄のようなレースを制するのは誰か?肝心のレースは9月30日、日本時間16時40分スタート予定。日本国内ではSPEEDチャンネルが独占生中継、NHKが例年のようにハイライトで後日放送(放送日はまだ未定)となっているぞ。