『チーム・スカイの戦略』ジロ第19ステージでフルームが生んだ伝説、80kmの独走劇はいかにして生まれたか

Chris Froome

Photo by Justin Setterfield/Getty Images

ロードレースファンの記憶に新しい、ジロ・デ・イタリア2018の第19ステージのクリス・フルーム(チーム・スカイ)の大逆転劇。チームの強さ、そしてフルームの強さに圧倒されたことだろう。

ロードレースの勝利は「選手が強いから」「フルームが特別に強いから」だけでは語れない。その裏には綿密に計算された、チーム・スカイの戦略があったはずだ。

それは何か?

ピナレロのセールス・マネージャー ルチアーノ・フサポーリ氏はチーム・スカイ優勝直後に行われたごく身内のみのパーティーへ招かれた。そこでチームスタッフから耳にしたという、フルームの優勝を支えた戦略について紹介しよう。

ルチアーノ・フサポーリ

ルチアーノ・フサポーリ氏

選手を支える「チーム」の戦略

TEAM SKY

スタートの前、スカイはチーム・バスの中で綿密な計画を練った。第19ステージは非常に厳しい登りが続く山岳ステージ。中にはサポート・カーが入ることができないほど狭く細い未舗装道路が必ず出てくる。そして選手たちは1時間以上もサポート・カーの入れない区間を必ず登ることになるのだ。

チームとして解決しなければならないことは、サポート・カーの入れないセクションでいかに選手へ水や補給食を渡すかだ。超級山岳地帯で、エネルギー切れを起こすことは勝利から遠のくことを意味する。

そこでチーム・スカイでは1回の登りごとに5〜6名のスタッフを配置し、そして水と補給食を選手へと渡せるようにし準備したのだ。

サポート・カーの入れないセクションを事前に調査し、通常よりも多めの人足を配置することで、この問題を解決したのだ。

レース展開への戦略

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