これが60年生きて来た人生の答えだったんかもしれん。
「お金で買えるものは失ったけど、お金で買えんものをもらった気がするなぁ」
家の中で捨てようと思っても捨てられなかったものだけでなく、必要だと思っていた自動車、テレビや家電製品、自分の趣味の道具など、ほぼ全てを失った野村さん。
「正直、必要と思っていたものが無くなっても十分生活できる。本当に必要な家族と友達だけは残ったから、それだけで嬉しい。こうやって手伝いに来てくれる友達を見ると息子を誇りに思うし、これが60年生きて来た人生の答えだったんかもしれん。」
まだ手を付けられてない部屋。重たいベッドや周りの物が掻き回されたのが分かる
最後に、僕が見たものは、被災者たちの笑顔だった。
ボランティアとして現地に入り、自分事と感じるのが難しい中、実際に被害にあわれた人たちの笑顔に心を打たれた。
そして僕が今まで少しでも手伝いになればと思っていた募金。でも、実際現地に行って感じた事は、人手不足の方が深刻だ。
今回野村君の友達が手伝いに来てくれていたが、周りには手付かずの家もあった。