男子代表:山本幸平
マウンテンバイクの楽しみを伝えたい
リオデジャネイロ・オリンピックの後、一度は選手を辞めることも考えていました。しかしリオオリンピックの閉会式の際、東京オリンピックの雰囲気にガラリと変わったのを見て「続けていきたい」という思いが強まり、そこから4年間練習を続けてきました。今日こうして内定選手として会見ができることが心から嬉しいです。自分の持てる力をフルに発揮して、そして楽しんで、日本中の応援を力に変えて走っていきたいと思っています。
僕は今、長野県松本市に住んでいます。日頃から山に入るときもロード練習も筋トレも、一人で練習することが多かったので、緊急事態宣言中も特に変わらず練習ができていました。日頃と変わらないリズムで過ごせたのかなと思います。
具体的な目標は8位入賞です。僕自身の今できるレベルはそこかなと考えています。そして自分の走りを生で見てもらい、マウンテンバイク・自転車競技の楽しみを多くの人に伝えることがもう1つの目標です。
伊豆のコースは最先端のタフなコース
伊豆のコースは世界でも最先端のコースになっていると思います。激坂を登ったら次の瞬間にはテクニカルな下りがあり、少し平坦があったと思ったらまた激坂。そんなコースが1周4キロほどあります。1周の中で常に登り下りがあるタフなコースですが、見る側としてはコンパクトで楽しめるコースだと思います。本番は真夏の予定ですが、それもまた日本人にとっては有利に運ぶのではないでしょうか。
伊豆のコースには急坂の登りはありますが、長い登りがあまりありません。なのでパワーをつけて、30秒くらいの登りをフルもがけるようにしたいです。下りに関してはジャンプセクションがかなり多いので、それに対応しつつスムーズに動ける体づくりや、目のトレーニングをしていくつもりです。
1年前の時点で内定をいただいたので、これから迎えるであろうレースでは本番を見据えた走りをするつもりです。スタートからフルもがきで、先頭集団を捉えられるような勢いで突っ込みたい。そうやって練習を重ねることで、オリンピック本番で上位に絡める走りになっていければと思います。
4度目のオリンピック、集大成に
4度目のオリンピック、その上自国開催のオリンピックです。これで最後のレースになるかなと思っています。集大成、過去最高のオリンピックにしたいと思っています。2017年に結婚し、子どもが産まれ、これまでは1人でずっとやってきたものがガラリと変わりました。娘はもうすぐ2歳なのですが、1年延期となったことで記憶に残る度合いも増えてくれるかもしれません。娘の記憶に焼きつくような、鋭い走りができたらと思っています。