2月1日〜5日の期間、タイで開催されているマウンテンバイクアジア選手権。大会4日目には男女エリートのXCO(クロスカントリー)競技が開催された。男女それぞれ4人が出場し、男子エリートでは山本幸平が10度目のアジア制覇を果たした。

マウンテンバイクアジア選手権

日時:令和2年2月1日〜2月5日
会場:タイ チェンライ

レースレポート

以下、鈴木雷太ヘッドコーチによるレポート。

「大会3日目はいよいよXCO競技が始まった。

コースは赤土の粒子の細かいダスティーな路面に、きつい登りとスイッチバックスのコーナーやジャンプにバームの人工物などバリエーションが豊富で、クライミングにおいても長い登りやきつい登りなどバランスの取れたコース。あとは灼熱の気候の中どのように走るか?といったマネージメント部分など、クロスカントリーの総合力を問われるレースとなる。」

女子の最高順位は今井美穂の5位/女子エリート

女子エリート出場選手:
今井美穂
末政実緒
松本璃奈
小林あか里

「大会4日目はXCOの男女エリートが開催された。日本からは女子エリートに今井美穂、末政実緒、松本璃奈、小林あか里の4名がエントリー。4.8km×5周の長丁場のレースは9時にスタートした。

スタート時は快適な気温だったが、時間経過と共にグングンと上がる。

先頭は中国2人がハイペースで進める中、日本チームは今井を先頭に小林、末政の4名が等間隔で進む。

1、2位中国、3位イラン、4が位タイ。周回を重ねるごとに差がじりじりと開いていく。前との差を埋めようとする今井は終始呼吸を荒くして走っているのと対照的に、初エリートレースとなる小林はクレバーな走りで淡々と涼し気に走行。DHの世界チャンピオンになったことのある末政は得意の下りと、スリムな体の武器を生かして徐々にペースアップしていった。

3周目には小林の脚取りが重くなり、徐々に後退。末政が7位までジャンプアップした勢いで、4周目には5位今井に続く6位まで追い上げた。 ファイナルラップでは粘る今井の背中をとらえた形となったが、今井も登りでギヤをかけて踏ん張り、5位今井、6位末政、8位小林、10位松本となった。

山本幸平がアジア選手権10勝/男子エリート

男子エリート出場選手:
山本幸平
平野星矢
竹内遼
沢田時

「男子エリートは14時スタートで4.8km×6周で行われた。
日本チームは優勝候補の山本がスタートから先頭にたち、2位に平野。若干開けて3位カザフスタン、6位集団で竹内、8位沢田でスタートを切った。 4周目までは山本、平野のランデブーは続き、3位にタイとなったが、差は2分弱まで広がっていった。

5周目まで落ち着いて走っていた山本が軽くアタック。平野との差を徐々に開けだして独走に持ち込み、そのままアジア選手権10度目の優勝を飾った。 2位には平野、3位タイ、9位竹内、11位沢田の結果となった。

JCF マウンテンバイクヘッドコーチ
鈴木雷太

(TEXT:JCF

XCO男女U23、男子ジュニア各カテゴリで日本選手が表彰台に/MTBアジア選手権大会