女王の座を争う「6人」とは?
女子オムニアムの表彰台を争うのは6人と予想する。まず挙げなければならないのが2019年の世界女王となったキルステン・ウィルト(オランダ)。流石オランダの選手と言って良い程に恵まれた体格、優れた戦術眼、圧倒的な存在感。どれも超一流の選手だ。
そしてウィルトと対照的に小柄な体格のローラ・ケニー(イギリス)。小柄で細身ながらも抜群の瞬発力、判断力を持ち合わせている。そしてレースを支配する力は2012年と2016年、この種目のオリンピックチャンピオンになったことのある彼女だからこそ成せる業だろう。
ケニーについては今シーズンの走りは本格的に力を入れていないからなのか、まだまだ練習と割り切ってのことだったのか、その実力はまだわからない。答えは世界選手権で見られるのではないかと考える。
圧倒的な実績を持つ前述の2人に次いで表彰台の候補となるのが、日本の梶原悠未、ジェニファー・バレンテ(アメリカ)、レティシア・パテルノステル(イタリア)、そしてアネット・エドモンソン(オーストラリア)。
第1戦でウィルトを打ち負かしたバレンテ、そのバレンテを相手に完璧なレースを行って勝利した日本の梶原。世界でもトップレベルに入るスプリント力を持つ梶原にはメダル獲得に期待が掛かる。第4戦を最後にワールドカップの舞台には出場しなかった梶原だが、およそ2か月の間にどれほどレベルアップを果たしているのだろうか。2019年、前回の世界選手権大会では掌からこぼれ落ちたメダル、そのメダルを今回こそは獲得してもらいたい。
エドモンソンはロードレースで培った総合力を武器に、そしてパテルノステルは若干二十歳の新星ながら去年の世界選手権ではウィルトに次ぐ準優勝を果たしている実力者。
オムニアムは様々な選手たちの思惑が複雑に絡み合う種目。この6人の争いとなることは誰もが予想するところだろう。しかしこの6人が潰しあえば、他の選手にもチャンスが出てくるかもしれない・・・・・表彰台の行方は混沌としている。
次回は女子ケイリンの見所をお届けする。
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