オリンピック前最後のシーズン、各国が力を上げてきた2019年。トラック競技において、本年は4つの世界記録、5つの日本記録が更新された。2019年の終わりに振り返ってみよう。

200mFTT(フライングタイムトライアル)

Men's Sprint / TISSOT UCI TRACK CYCLING WORLD CUP IV, Cambridge, New Zealand, 深谷知広

助走(フライング)をつけた200メートル走。スプリントの予選で行われる。

世界記録 日本記録
男子 ニコラス・ポール(トリニダード・ドバゴ) 9″100
(2019年9月)
深谷知広 9″609
(2019年12月)
女子 ケルシー・ミシェル(カナダ) 10″154
(2019年9月)
小林優香 10″814
(2018年5月)

世界記録は男女とも同日・同会場で更新されているが、標高2000mを越す高地ということで、地の利も関係していたと考えられる。日本記録は6月のモスクワグランプリで河端朋之が日本記録を9秒627で更新、さらにそれをトラックワールドカップ第4戦で深谷知広が0.02秒更新した。

関連:【速報】深谷知広が日本記録を更新、200mFTT/男子スプリント・2019-2020トラックワールドカップ第4戦ニュージーランド
【速報】河端朋之が日本記録を更新/男子スプリント・モスクワGP2019

チームスプリント

Final / Men's Team Sprint / TISSOT UCI TRACK CYCLING WORLD CUP IV, Cambridge, New Zealand, 深谷知広 新田祐大 雨谷一樹

スタンディングスタートで男子はトラック3周(750m)、女子は2周(500m)を走る。1列棒状となって進み、1周ごとに先頭が隊列から離れていく。最終的に残った選手のフィニッシュタイムがチームのタイムとなる。

世界記録 日本記録
男子 ドイツ(ヨアヒム・アイラース、レネ・エンダース、ロベルト・フォルステマン) 41″871
(2013年12月)
雨谷一樹、新田祐大、深谷知広 42″790
(2019年12月)
女子 中国(ゴン・ジンジー、ゾン・ティエンシー) 32″034
(2015年2月)
前田佳代乃、太田りゆ 33″785
(2018年2月)

トラックワールドカップ第4戦にて、日本チームは1日に2度の日本記録更新と16年ぶりの金メダルの快挙。なお記録更新はしていないが、第5戦でもチームスプリントで優勝し、ワールドカップ2連覇の偉業を成し遂げた。

関連:【詳報】日本16年ぶり金、1日に2度の日本記録更新/男子チームスプリント(雨谷一樹/新田祐大/深谷知広)2019-2020トラックワールドカップ第4戦ニュージーランド

タイムトライアル

男子は1km、女子は500mの記録を下記にまとめた。

世界記録 日本記録
男子 フランソワ・ペルビス(フランス) 56″303
(2013年12月)
中川誠一郎 1’00″017
(2013年12月)
女子 ジェシカ・サラザール(メキシコ) 32”268
(2016年10月)
前田佳代乃 34″882
(2013年12月)

KEIRINグランプリ2019にも出場する中川誠一郎は、1kmTT日本記録の保持者。タイムトライアルはオリンピック種目ではないことからか、2019年における記録の更新はなかった。

個人&チームパシュート