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世界は20年間で約0.6秒加速・・・男子200mFTTの世界選手権タイムで振り返る

2020/01/06

200mFTTのタイム進化

ワールドカップ第2戦での深谷知広による14年ぶりのメダル獲得に始まり、ワールドカップ第4戦の深谷知広、新田祐大の銀銅2枚のメダル獲得など、ケイリンだけでなくスプリントでも活躍を見せている日本ナショナルチーム。

そのスプリント種目の予選で行われているのが『200mフライングタイムトライアル』。これは通称”ハロン”とも呼ばれ、カントのついたバンク上部を助走区間とし、計測区間となる200mへ一気に駆け下ろしてスピードを上げ、そのタイムを計測するものだ。

Qualifying / Men's Sprint / TISSOT UCI TRACK CYCLING WORLD CUP IV, Cambridge, New Zealand, 深谷知広

競技未経験の方はハロンのタイムだけを聞いてもそのタイムがどの程度のものなのか、また世界のレベルがどの程度上がっているのかのイメージがしにくい部分なのではないだろうか。

そこで本記事では、『世界選手権トラックの男子スプリント予選、200mフライングタイムトライアルの上位8名の平均タイム』を基に、200mハロンのタイムの変遷を追って行く。この20年弱で「200mフライングタイムトライアルのレベルがどれほど上がっているのか」を明らかにしていこう。

【2000年代】10秒前半が世界トップレベル

2000年代初頭、今から20年ほど前は、スプリント予選では10秒前半の世界で勝負が繰り広げられていた。2000年の世界選手権の上位8名の平均タイムは10秒357、2005年で平均10秒345といった具合だ。

参考までに、10秒286で200mの平均時速が70kmとなる。これがこの時代の世界トップレベルの選手達の速度であった。

直近20年の世界選手権トラック男子スプリント予選上位8名のタイム
※2001年はリザルト入手出来ず未記載

2006年以降は予選上位6名が10秒1を切り、2007年にはミカエル・ボーゲン(フランス)が9.969を記録。また、当時の世界記録はテオ・ボス(オランダ)が2006年にモスクワの高速バンクで記録した9秒772であった。

全体のレベルがジリジリと高まっていったことが見て取れる。

【2010年代〜】9秒台が当たり前に

2010年代になると、世界選手権の予選一桁に入る為には、9秒台を記録しなければならなくなった。10秒の壁の次は9秒9…9秒8…と、年を追うごとにトップクラス全員のレベルが上がっている。

ちなみに10秒0の場合で200mの平均時速が72km、9秒8で約73.5km/hとなる。速度が上がるにつれ空気抵抗が加速度的に増加することを考えると、このタイムの縮み方は驚異的だ。

【2019-20シーズン】9秒5の世界へ

2019年の世界選手権トラックでは、9秒5を記録する選手が複数現れる事態に。また、2019-20シーズンのワールドカップでの予選上位は9秒5〜6を当たり前の様に出してきている。この2年間ほどで、コンマ1〜2秒ほど基準タイムが上がった印象だ。

9秒6を記録した場合の200mの平均時速は75kmであるため、十数年前と比べてスプリンター達の平均時速が5km/h近く上昇していることになる。

Harrie Lavreysen (NED), Qualifying / Men's Sprint / TISSOT UCI TRACK CYCLING WORLD CUP II, Glasgow, Great Britain

ハリー・ラブレイセン 9秒535(2019-20 ワールドカップ第2戦)

選手のフィジカルも機材のパフォーマンスも劇的な進化を遂げているのは間違いない。

日本は深谷知広が9秒609を記録

勿論、日本ナショナルチームも世界トップクラスに勝るとも劣らない進化を続けている。200mFTTにおいて、深谷が日本記録を更新したのは記憶に新しいだろう。

9秒609というのは2018年までなら1位で予選を上がれるタイムであり、2019年でも4位と、1回戦のシードを獲得出来るレベルである。しかもタイムが出やすい高速バンクではない、ケンブリッジでの記録だ。

現在、世界で5本の指に入る速さを持っていると言っても過言ではない。

【速報】深谷知広が日本記録を更新、200mFTT/男子スプリント・2019-2020トラックワールドカップ第4戦ニュージーランド

近い将来、9秒5を切らなければ上位進出すら叶わない日が来る可能性も十分にあり得るだろう。2020東京オリンピックへ向け高まり続ける世界のレベル。来年の夏に我々はどの様な偉業を目にするのだろうか。

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