競輪・自転車関連を中心にラジオ、コラム執筆などの活動で活動中の、自他共に認める「競輪マニア」グラビアモデル・桜井奈津が「競輪をちょっと異なる視点から語る」コラムをお届け。

今回は2019年10月11日から開催の、第28回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(GⅠ)の前検取材に潜入。

本来ならば4日間開催で14日(月・祝)が最終日となるはずだった本開催だが、台風19号の影響により12日が中止・順延となり、最終日も15日(火)にずれ込む形となった。

【順延】台風19号の接近に伴い開催日程が変更へ/第28回寬仁親王牌 世界選手権記念トーナメント

その開催前日の10月10日。GⅠの前検で賑わう前橋競輪場検車場で、彼女が目を奪われた「美しさ」とは?

美しさの法則、例えば「サバンナの優位性」

みなさん、こんにちは。

この写真は、前橋競輪場(ヤマダグリーンドーム前橋)からJR前橋駅まで歩いている途中で目に飛び込んできた景色です。緊張した初めてのGⅠ前検取材がおわり、駅までは約40分。持ってきたカメラの電池はフルに使用してなくなってしまっていたので、手持ちのスマートフォンで慌てて撮影した写真です。

天気だったり時間帯だったりといった様々な条件も揃って、このような美しい瞬間に、偶然ここを通ることができ幸運でした。旅打ちのときでも、歩いてゆっくりとその土地の景色を楽しむのは醍醐味ですよね。

なにかを「美しい」と思う基準は人それぞれにあると思いますが、その法則性も研究されています。例えばシンメトリー・左右対称・回転対称・並列対称などといったもの。

冒頭の写真はそういった法則や理論でいえば「サバンナの優位性」とも言われるものでしょうか。簡単に言えば、人間って無意識にサバンナっぽいとこが好きだと思う傾向の話です。サバンナには人類が生存するために、欠かせない要素(水分や食べ物など)が多くあったので、その遺伝的傾向が今日まで受け継がれているというのです。

見晴らしがよく適度な水辺があり、背の低い草がある、という条件を満たしている・・・ゴルフ場やリゾート地なんかもそうですよね。

初めてのGⅠ前検取材

さて、話は前橋競輪場へと戻ります。今回私は初めて寬仁親王牌GⅠの前検日に検車場へ入ることとなりました。

GⅠ前検日の検車場とは、これから戦うトップクラスの戦士たちが集う聖なる場所・・・。その独特の雰囲気、匂いに大興奮!

緊張もあり、取材というより、ひたすらに柱の影から観察(笑)多くの取材陣、普段みられない戦士たちの表情や仕草。なにもかもが珍しく、ドキドキワクワクしていたのですが、そのようななかで、最も心奪われた光景がありました。

だれもいない検車場に佇む、自転車の美しさ