2009年国際競輪から短期登録制度へ

Theo Bos

短期登録選手として競輪を走るテオ・ボス

国際大会等で優秀な成績を収めた外国人選手を約半年間日本の競輪へと派遣し、日本での競輪の出走が可能となる「短期登録制度」を導入。1982年から始まった「国際競輪」から、平成を迎えると共に大きな変化が起きた。

国際競輪は当時エキシビションレースに近く、ファンの獲得なども難しかったため1993年から3日間のトーナメント制のレースへと変更。日本人と外国人との対決レースとなり人気を博したが、レース展開もワンパターンとなってしまい再びファンからの人気は低迷。そこで2004年には外国人選手のあっせんを1つの競輪場で3人までに変更。より白熱したレースが観れるようになった。

2006年には競輪発祥事業60周年記念として「ワールドグランプリ」が誕生。国際競輪で上位になった選手が出場し、大きな人気と共に盛り上がりを見せる。

2009年、国際競輪が廃止となり短期登録制度が誕生。

国際大会や日本の競輪で優秀な成績を収めた外国人選手が4月から6ヶ月間、通算で3ヶ月以上日本に滞在し日本の競輪に出場できる制度。2016年にはガールズケイリンにも女子外国人選手が出場出来るようになった。

平成最後の2019年には現役の男子ケイリン世界チャンピオンであるマティエス・ブフリや、女子スプリントで銅メダルを獲得したマチルド・グロなどが出場している。

参考:KEIRIN.JP

2011年伊豆ベロドロームの完成

伊豆ベロドローム

伊豆ベロドローム

平成の日本国内でのトラック界一大ビッグムーブメントと言えば、国際自転車競技連合(UCI)規格に沿った日本初の屋内250m木製バンク、伊豆ベロドロームの完成だろう。

オリンピックや世界選手権などの大会が250mの屋内バンクで行われており、自転車トラック競技の普及と日本人選手の競技力向上を図ると共に地域スポーツとして発展させる為、競輪公益資金の補助を受け2009年に建設開始。2011年10月1日、日本サイクルスポーツセンターにオープンとなった。

オープン以降、日本国内での自転車トラック競技の発展や国際大会の開催、全日本選手権開催やナショナルトレーニングセンター、UCIワールドサイクリングセンター(前述)としても利用され、日本だけでなくアジア諸国の競技力向上にも役立っている。

また、2020年東京オリンピック/パラリンピック自転車トラック競技会場となっている。

次回:【5/5】平成最後の大きな飛躍/平成トラック史を振り返る