2月27日〜3月3日にポーランド・プルシュクフにて開催される『世界選手権トラック2019』では、世界一の証・虹色ストライプのジャージ、”アルカンシェル”をかけた戦いが行われる。

現在のUCIランキングやトラックワールドカップ、アジア選手権など、直近の大会での成績を元に今大会の注目国や注目選手を種目別にピックアップしていく。この記事では男子短距離編をお送りする。

世界最速のタイマンを制するのは…

2018アジア大会男子スプリント深谷知広

決断力、身体・精神両面でのタフネス、そしてスプリント力。

一見シンプルながらも様々な要素が必要となるスプリント。限界まで鍛え上げられた身体で1対1の戦いをする姿はまさに世界最速のタイマン。今年はどんな熱い勝負が繰り広げられるのか。

帝王の咆哮、マシュー・グレーツァー(オーストラリア)

Matthew Glaetzer (AUS)

現在UCIランキングの男子個人スプリントにてランキング1位となっている、世界王者マシュー・グレーツァー。2018年スプリント世界チャンピオン、2018-2019トラックワールドカップ第1-3戦のスプリントで3連覇。スプリントの世界最強だ。今シーズンも圧倒的な強さをみせている”絶対王者”が今大会も金メダル最有力候補だ。

オレンジの彗星、ハリー・ラブレイセン&ジェフリー・ホーフラント

ハリー・ラブレイセン

UCI個人ランキング2位のハリー・ラブレイセン

2018-2019ワールドカップ第1、第2戦ではマシュー・グレーツァーと激戦を繰り広げるも敗北。そして続く第4戦でも再びグレーツァーと対戦し、リベンジを果たすと共にグレーツァーの4連覇を阻止した。今シーズンのワールドカップで唯一グレーツァーに勝利した実力者はまだ21歳。

チームスプリントオランダ代表として中核となる第2走を務めているラブレイセン。その脚力が王者グレーツァーを破り世界一に輝くか、注目の1戦。

1kmTT世界王者、ジェフリー・ホーフラント

ホーフラント

そしてUCIランキング3位、過去に6度も欧州王者に輝いているジェフリー・ホーフラント

ワールドカップでは出場すれば表彰台争いに必ず絡んでくると言っても過言ではないホーフラント。去年の1kmタイムトライアルの覇者は、その底なしのスタミナで相手を下していく。今大会も暴れまわることは間違いないだろう。

地元ポーランド、マテウス・ルディク(ポーランド)

1位:ルディック(ポーランド)9秒638

ポーランドのナショナルチャンピオン、マテウス・ルディク

U23時代はポーランドの国内リーグ戦で優勝常連、過去に欧州選手権チームスプリントで優勝の経歴がある。ワールドカップでは毎戦表彰台まであと一歩といったところで破れているが、常に上位に食い込む走りで現在個人のUCIランキングは4位。

キャリア初の世界選手権でのメダル獲得に向けて、地元で走るアドバンテージを持つ大穴はどいう動くのか見ものである。

そのほかの有力選手

深谷知広

日本でもお馴染みのオランダ出身マティエス・ブフリ(オランダ)や、アジア選手権スプリントチャンピオンのアジズルハスニ・アワン(マレーシア)、そして第5戦で3度も世界王者に輝いているグレゴリー・ボジェ(フランス)を破った日本の深谷知広も活躍が期待できる。

3段ロケット、男子チームスプリント