1月13日にインドネシア・ジャカルタで行われた『アジア選手権トラック2019』女子マディソンで梶原悠未&古山稀絵ペアが優勝。梶原悠未はチームパシュート銀、オムニアム金に続き今大会3つ目のメダルを手にした。
7チーム14人が出場。日本は去年この種目を制した梶原悠未&中村妃智ペアから、今大会は梶原悠未&古山稀絵のペアで出場した。ライバルには韓国(ナ・アルム/キム・ヨウリ)、ウズベキスタン(ザベリンスカヤ/クネベレワ)などが挙げられた。特に前日のオムニアムで梶原と熱戦を繰り広げたザベリンスカヤ率いるウズベキスタンが今回どういったレースをするのかにも注目が集まった。
マディソンは2人が1組となって進んでいくポイントレース。チームの2人は体の一部に触れることによって、走る選手を交代してレースを進める。通常は触れるというか、交代時に手を繋いで味方の選手を放り投げるように加速していくのが特徴。
レースは全80周の20km。10周毎にポイント獲得が可能なポイント周回があり、獲得したポイントの合計が最も高いチームが勝ちとなる。
まずは1回目のスプリント周回。古山から交代した梶原が勢いよく集団から飛び出して、最初のポイントを1着で獲得する。続いて中国、ウズベキスタン、香港。
残り60周、2回目のスプリント周回では、韓国、中国、日本、ウズベキスタンの順でポイントを獲得する。
残り50周、3回目のスプリント周回。韓国、ウズベキスタンが先行しているところを梶原が外からかわしに行く。1着に届くか難しいところだったが、梶原が2人をかわして1着でポイントを獲得した。2着に韓国。3着はウズベキスタン、4着に中国。勝負は他のチームと力の差を見せる上位4チームの戦いとなる。
この時点でのポイントは:
日本:12
中国:9
韓国:6
ウズベキスタン:5
残り45周となると、韓国が集団からアタック。ウズベキスタン、日本、中国がそれを追っていくと、残り43周で韓国が捕まる。残り40周は韓国、ウズベキスタン、日本、中国の順番で通過。レースは女子のレースでは稀なほどの異常なペースで進んでいく。
ウズベキスタンのアタックで更に加速する集団。しかし日本と韓国以外はこのアタックに付いていくことが出来ず、レースは3チームの戦いとなる。
次のポイント周回では梶原が1着でポイントを獲得。続いてウズベキスタン、中国、韓国。少しずつポイント差を付けていく日本、それを追う韓国、ウズベキスタン。
残り25周でまたしてもウズベキスタンがアタック。しかしこれを梶原がチェックしにいき、逃がさない。中国はこの時点で付いていけずに周回遅れとなる。
残り20周のスプリント周回では古山がスプリント勝負をするも韓国が先着。しかしウズベキスタンがポイントを取ることが出来なかったため、ウズベキスタンとのポイント差を広げることに成功する。
しかし諦めないウズベキスタンはここからアタックを何度も繰り返す。
この時点でのポイント:
日本:22
韓国:17
ウズベキスタン:11
トップとなった日本の梶原と古山は、度重なるアタックを仕掛けるウズベキスタンを徹底マーク。その後ろに韓国が続く。
そして残り15周あたりから香港チームが集団から飛び出すと、順位争いには関係ないせいか、トップ3の日本、韓国、ウズベキスタンはこれを追わない。
残り10周、1着は単独で逃げる香港、中国、韓国、ウズベキスタンの順でポイント獲得する。
最終スプリント前でのポイント:
日本:22
韓国:19
ウズベキスタン:12
ウズベキスタンが何度もアタックする中で、淡々とポイントを稼いできた韓国チームが何と3ポイント差で日本を追う展開となる。韓国は日本の後ろに付いてチャンスをうかがう。