2025年12月28日から、平塚競輪場にて開催中された『KEIRINグランプリ2025』シリーズ。

12月29日の『ヤンググランプリ』に中石湊が、12月30日の『ガールズグランプリ』に佐藤水菜が登場したほか、同時開催の『寺内大吉記念杯競輪(F1)』には、先日2025年をもってナショナルチームからの引退が発表された小原佑太、そして中野慎詞と市田龍生都が出場した。

この記事では、ナショナルチームメンバーの結果一覧とあわせて、最終日のレースを終えた直後の中野慎詞、市田龍生都のインタビューをお届けする。

『ヤンググランプリ』『ガールズグランプリ』については、以下の記事もご参照いただきたい。

【ヤンググランプリ2025】中石湊 一気にリベンジを果たす優勝「来年は頭ではなく脚で目立つ」

【ガールズグランプリ2025】ザ・パーフェクトレース 佐藤水菜が逃げ切り優勝 年間グランプリスラムを達成

佐藤水菜

佐藤水菜, ガールズグランプリ2025, 平塚競輪場
日付 12月29日
レース区分 ガールズグランプリ
レース結果 1着

中石湊

中石湊, ヤンググランプリ2025, 平塚競輪場
日付 12月28日
レース区分 ヤンググランプリ
レース結果 1着

中野慎詞

日付 1日目(28日) 2日目(29日) 3日目(30日)
レース区分 10R 特選 8R 準決勝 10R 決勝
レース結果 2着 3着 2着

市田龍生都

日付 1日目(28日) 2日目(29日) 3日目(30日)
レース区分 8R 予選 9R 準決勝 7R 特選
レース結果 2着 7着 2着

小原佑太

日付 1日目(28日) 2日目(29日) 3日目(30日)
レース区分 9R 予選 10R 準決勝 8R 特選
レース結果 2着 8着 9着

中野慎詞「苦しい1年」

Q:決勝は2着。スタートから出していく展開でした。

後藤(大輝)とやり合うならそれも辞さない考えでしたし、そうならなければ流れを見て、と考えていました。最終周に入るところでしっかり4番手に飛びつけたら良かったのですが、(山口)拳矢さんに入られてしまった。そこが失敗ですね。反応が遅れてしまいました。

Q:とはいえ、今年最後のレースでしっかりと結果を残しました。

体の感じは良かったです。ただ、やっぱり流れの中での小さいミスが響いてしまっていると思います。そこはしっかり修正していきたいですね。まだG3でも優勝できていないですし、G1の決勝にも乗れていない。そこを目標にやっていければと思います。

Q:あらためてですが、この1年を振り返ってどのように評価していますか?

うーん……微妙でしたね。競技でも良い走りがあまりできなかったですし、全体的に噛み合っていないと言うか、苦しい1年ではありました。若い選手も出てきていますし、来年は立て直して、自分が取っていかなくてはいけないと思います。競技にしても競輪にしても、緩んだところでしっかりと仕掛けることができていない。前に出さえすれば、長い距離は踏むことはできるので、そういった部分を詰めていければと思います。

市田龍生都「なっがーーーーい1年」

日本競輪養成所を2024年末に早期卒業し、1月3日に競輪選手としてデビュー。S級への特昇を果たしたほか、競技でも1kmTTでアジアチャンピオンとなり『世界選手権トラック』出場を果たすなど、充実した1年を送ってきた市田龍生都。最終日のレース直後に話を聞いた。

Q:最終日のレースは、残り2周に入ったところで先頭を取り、長く逃げるレースでした。

単騎ですけど、しっかりと自力で、自分の力を出したいなという思いでした。初日(2着)も似た展開でしたし、この脚の感じならば車券に貢献できる、1着を取れるんじゃないかという思いでした。良かったと思います。

Q:準決勝は残念な結果となりましたが、本開催では存在感を発揮していました。

良いレースも悔しいレースもありましたが、非常に学ぶことが多かった開催だと思います。小田原開催に続く2回目の9車立てでしたが、前回より良いレースができた。一方でまだまだ課題がありますので、来年も頑張っていきます。総合力の強化だけでなく、レースの理解も深めていく必要があると思います。

Q:ひとまず、これで長い長い1年目が終わりましたね。ナショナルチームでの活動も含めて、非常に充実していたのではないでしょうか?

市田龍生都, 松戸競輪場

2025年1月のデビュー戦

市田 龍生都,Ichida Ryuto,男子1kmTT,MEN Elite 1kmTime,2025世界選手権トラック サンティアゴ, 2025 UCI CYCLING WORLD CHAMPIONSHIPS TRACK

10月に行われた世界選手権トラック

なっがーーーい1年でした……本当に僕は1年目だったんですかね(笑)。エグいくらい濃厚でしたし、「甘くはないぞ」と痛感させられましたね。良かったところいえば、片手で数えられるくらいです。今日のレースも、良かったように見えますけど、まだまだ甘いところもあると思います。

Q:しっかりと結果も残していますし、手応えはありましたか?

難しいところですね。良かったところもありますが、まだまだ未熟な部分もある。でも、修正できない、絶望的な感じではないと思います。

Q:具体的にもっと必要となる部分は?

頭ですね。センスは磨くものだというますが、まだまだ磨き足りない。今開催は強力な選手が多数いたので、いろいろ話を聞くこともできましたが、自分の認識はまだまだ甘いんだなと感じました。

Q:2026年の目標を聞かせてください。

まず競技は、絶対にやりたいと言い続けている1kmTTでの1分切り。その根本のところを達成しないと気持ちの折り合いがつかないと言うか、絶対条件だと思っています。『アジア選手権』や『全日本選手権』など、1kmTTを走れる機会はそう多くはないので、チャンスを逃さないように。競輪は、1本1本集中して「少しでも早く、濃く、強く」。頑張ります。

中野慎詞が決勝進出『寺内大吉記念杯競輪(F1)』決勝メンバー/『KEIRINグランプリ2025』シリーズ