順延を挟み、2日目

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3日目(6月5日)

長川達哉、伊藤京介、沢田桂太郎、吉川敬介、横溝貫太の5人がゴールデンキャップに王手をかけ、いよいよ迎えた最終日。
こちらも、例年多くの候補生が苦しむ男子3000m。

5組目には、ともに“金帽リーチ”の長川達哉、伊藤京介が出走。
ゴールデンキャップを目指し、ともに早いタイムで入っていく。

同期の仲間たちから、大きな声援が飛ぶ。

その声援を力に、最後まで大きく落とすことなくともにゴールデンキャップを獲得。
終了後に話を聞くと、普段の生活においても良く言葉を交わしているという2人。成功を讃えあう姿が印象的であった。

伊藤京介, 長川達哉, 第1回記録会, 日本競輪選手養成所(JIK), 第129・130回生

直後に、トラック競技ナショナルチーム中長距離メンバーの松田祥位が登場。
序盤からハイペースで飛ばしていくと、3分39秒85というタイムを記録。さすがに実力を見せる。

一方で、12組目の横溝貫太は中盤からタイムを落としてしまいゴールデンキャップに及ばず。
3000mという距離でペースをキープし続けることの困難さが、痛いほど伝わってくる。

出走を控える候補生たちは、走り方やペースの感覚を互いに情報交換。
129期全体で、この難関に挑んでいく。

そして、中盤で登場したのは沢田桂太郎。

この記録会を通じて、ほかの候補生たちと積極的にコミュニケーションを取る姿も印象的だった沢田。
前を走る他の候補生を早々に追い抜いていく圧巻の走りで、ゴールデンキャップを獲得。

続いて登場した吉川敬介も、終盤まで粘りを見せ見事に基準をクリア。

129回生は4人のゴールデンキャップが誕生することとなった。

「今後、もっと伸ばしていける」

すべての候補生の計測後、ゴールデンキャップ獲得者を表彰し、第1回記録は終了。

終了後に教官に話を聞くと、「入所直後の記録会でしたが、候補生の気持ちを感じる走りを見ることができました」「1回目の記録会で、女子で複数名のゴールデンキャップが出るというのは初めて。強い候補生がいることで、全体のレベルが上がっていくことにつながります」と賞賛の言葉が語られた。

前回生(127・128回生)は多くのゴールデンキャップ獲得者が生まれたことでも話題となったが、第1回記録での獲得者は3人(男子2人・女子1人)。

それを上回る結果を残した今回生に対して、「日頃の生活を見ても、しっかりと取り組んでいることが見て取れます」と姿勢を評価しつつ、「ナショナルチームのトレーニング理論を、養成所での指導に落とし込むアプローチも少しずつ成果が出てきていると感じます。今後、もっと伸ばしていける自信がありますので、期待していただきたいです」と、今後への想いを聞くことができた。

長川達哉, 伊藤京介, 沢田桂太郎, 吉川敬介, 小原乃亜, 川上いちご, 第1回記録会, 日本競輪選手養成所(JIK), 第129・130回生

養成所生活の序盤、好スタートを切ったといえる第129・130回生候補生。
次回の記録会は、例年どおりであれば9月頃に予定されている。今後の飛躍を、楽しみにお待ちいただきたい。

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