2018全日本選手権トラックの女子スプリントで脅威的な10連覇という歴史を刻み、電撃引退を表明した前田佳代乃。
日本の自転車トラック女子短距離種目を長らく支えてきた女子チャンピオンは、その座を譲ることなく去っていった。文字通り有終の美を飾った前田の、引退決意に至る考え、競技者としての姿勢、そして今のナショナルチームについて、その胸中には何が描かれていたのか。
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「太田りゆは自分に似ている」
りゆは凄く自分に似てますね。昔、自分がレースに出て喋っていた内容と、ほぼ同じことを感じているし、発言しているので・・・。けど彼女は私よりも、もっと駆け足で進んでます。脚質も似ています。
(小林)優香は全然違うから、隣で見ていてもたまにブレーキをかけたくなる時がありますけど、りゆは「多分、今こんなことを考えてるんだな」とか分かります。競技以外の部分は全然別ですけどね(笑)。
選手のタイプとしては、りゆには似ている物を凄い感じます。優香に関してはブノワ(・ベトゥ=日本ナショナルチーム短距離ヘッドコーチ)がしっかり手綱を握ってくれると思います。
Q:全日本選手権スプリントで10連覇。勝って終わりましたね。決勝後、対戦相手の太田りゆ選手とは何か言葉を交わしましたか?
「後は任せるから頑張って」と言いました。
Q:もちろん事前に引退は伝えていましたよね?
はい。「最後だからって手を抜くな」とも(笑)。