7月20日(土)、京王閣競輪場(東京オーヴァル京王閣)にて「JIKトレーニングキャンプ」が開催された。
「JIKトレーニングキャンプ」とは、日本競輪選手養成所が主催するイベントで、
自転車未経験者・他競技からの転向者向けの試験「適性試験」の試験内容を体験できる内容。
6月の岐阜競輪場での開催に続き本年度2回目となる今回。北は北海道、南は九州まで、全国から28人が参加した。
「適性試験」を本番さながらに体験
岐阜での開催と同様、午前中は二次試験の科目となる「ワットバイク」での計測を実施。
6秒計測を2回、45秒(女子は30秒)計測を1回。
インターバルの挟み方など含め、本番とほぼ同様の形で体験できる。
午後は、一次試験の科目である「背筋力」「垂直跳び」「長座体前屈」の測定を実施。
項目は「体力テスト」のようなイメージだが、「垂直跳び」では着地時に定められた枠からはみ出してしまうと「ファール」となってしまうなど、厳密な試験ならではの「慣れ」が必要なポイントも多数。
本番さながらの体験をできたことは、受験を考えている参加者にとって大きなアドバンテージとなるだろう。
現役選手直伝の試験対策
適性試験の内容を体験できるだけでなく、競輪選手という職業についてや養成所の説明、また現役選手の声を聞けるのも「JIKトレーニングキャンプ」の大きな特徴のひとつ。
養成所職員による説明会の後、東京支部支部長の市川健太選手(82期)、中村由香里選手(102期)を招いての座談会が開かれた。
両選手が競輪選手になるまでや養成所生活の苦労・思い出などが語られたほか、座談会の最後には、「ワットバイクの数値を上げるにはどうしたらいいか?」と参加者から質問が。
試験を見据えている参加者だからこそ気になるこの問いに対し、市川健太選手は「6秒計測、特に最大パワーについては最初の1〜2秒が勝負。6秒あるから、と思うとなかなか数値が上がらない。ジムなどでワットバイクの環境に慣れるほか、ウェイトトレーニングなどで、瞬発系の筋力を鍛えていくことが重要」とコメント。
中村選手は、「適性試験といえども、やはり選手に指導してもらうのが近道だと思います。選手会に連絡をして熱意を見せれば、練習を見てもらい、ポジションやコツを教えてもらうこともできる。今日見ていても、すごく素質を感じるし、漕ぎ方を変えればもっといい数値が出るのに、という方もたくさんいた」と語った。