知ってた?競輪とケイリン(KEIRIN)はまったく違う競技!
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選手目線で語る競輪とケイリンの違い
以前機材面の特性について、競輪とケイリン両方を知る梅川風子選手に聞いたところ、以下のように答えていただいた。
「競輪ならちょっとした動きや少しのミスをリカバーできるのですが、ケイリンの自転車だとそうはいきません。ケイリンのホイールだとちょっとでも横に動いたら大きく煽られてしまうので、競輪の時のような細かな動きはできないんです。またケイリンは250mの小さなバンクで行うので、ちょっとのことが大きな差として出てしまいます。
加えてケイリンは、ギアがかかっている分、何回も仕掛けられることが面白いところだと思います。競輪だとギアが軽いので、チャンスは1、2回しかありません。そしてケイリンの方がバンクの周長は短いですが、誘導退避が競輪より早いんです。残り3周で退避するから、実質750m残っています。競輪だとおよそ600m。150m違うと、全然違います。みんなが躊躇する時間も、仕掛けるポイントも大きく変わってきます」
このようなポイントも頭に入れておくと、競輪とケイリンの両方を楽しむことができるだろう。
※ガールズケイリンではケイリンと同じカーボンの自転車を使うが、ギアやホイールの条件は男子と同等
競輪とケイリンはまったく違う!
日本の競輪をベースとして生まれた世界の競技・ケイリン。しかしこのようにさまざまな違いがあるため、「競輪」と「ケイリン」とでは表記を変え、区別している。ちなみに海外ではKEIRINをキーリンと発音することも多い。
本記事は2017年公開「競輪とKEIRINって、実は全く違う競技だって知ってました? – 【第4回】日本一わかりやすい自転車競技&レースの授業」を再編集したものです