佐藤水菜が大差の勝利 初戴冠 ガールズグランプリ2023

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優勝:佐藤水菜選手 インタビュー

Q:おめでとうございます。今の気持ちは?

正直、攻める攻めると言っていましたが、怖気づく部分もありました。でもたくさんのお客さんから声援で勇気をもらって強いレースが出来たし、グランプリの舞台は自分の力だけで勝てるレースではなかったので凄く嬉しいし、感謝を伝えたいと思います。

Q:去年(2022)は落車もあり、悔しい結果で終わったかと思います。

グランプリというものに対して、自分は現役中にタイトルは獲れないんだろうなと正直思っていました。だからこそ今年は攻めるぞという気持ちで、ゴール前で差されるか差されないかという勝負ができたら良いなという考えに変えました。その考えが良い方向に働いて、今まで3回悔しい想いをした分、今年はやりきれたと思います。

Q:レースを振り返っていきたいのですが、位置取りはいかがでしたか?

中団(3番手)は大理想でした。この位置に私が居て良いのか?と思うくらい、凄く良い位置にいれました。

Q:前の尾方選手が最終周回前に駆けていきましたが、冷静に対応できたのでしょうか?

尾方選手が自力を出すことは想定していて、焦って良い位置を失わないようにしなければならないと思っていました。後ろをけん制しながら、自分の位置を守りながら最善のポイントで行けたと思います。

Q:誰かが後ろから来たら、いつでも行ける準備をしながらということでしょうか。

世界のレースや国内の競技の方でいつもやられているので、来るとしたら6番手の梅川選手かなと思っていました。でも誰が来てもおかしくないし、誰が来ても対応できるように準備はしていました。

前は尾方選手と吉川選手がいましたが、射程圏内には入っていたので、後ろの動きだけを注意しつつ……届くかな?と一瞬不安になったりはしましたが、しっかりと自分の行ける位置は確保していました。

Q:最後までしっかりと踏み切れましたか?

最終ストレートでは単独で先頭だと思っていましたが、何があるか分からないのでゴールまで一生懸命踏みました。

Q:ゴールした瞬間は手が挙がりましたね。

本当に嬉しかったので、速攻で応援に応えてしまいましたね。

Q:賞金の使い道は?

親に去年は車、今年は家をプレゼントしたので、あと何をプレゼントしたら良いかなと考えているのですが、何か良い案はありますかね?(自分には)新しいワンちゃんでも欲しいですかね。3匹目。

Q:気分転換は愛犬の存在も大きいですか?

大きいですね。親に何かを買う、親孝行ももちろんですが、自分の愛犬に何かを買ってあげるのもレースの原動力の一つになっています。

Q:来年はパリ五輪もあり、今まで以上に競技の時間が多くなっていくと思います。抱負をお願いします。

新シーズンが来年の2月から始まります。世界はまだまだ高い壁があり、スプリントのハロン(200mTT)では自分より年下の子が10秒2をマークしています。コンマ1でもタイム差を縮めて、更にパリに向かうまでの3つの大会(ネーションズカップ2戦+アジア選手権)のケイリンで金メダルを3つ獲れたらと思っています。

(その目標に向かって)しっかりとトレーニングを積んで、オリンピックで金メダルを獲って、ガールズケイリンに胸を張って帰ってきたいと思います。

2着:梅川風子

Q:最初の位置はどうでしたか?

うーん……微妙ですね。内枠2人(佐藤&児玉)の出方をみないと私の位置は決められなかったので、様子を見てからでした。後方になるということも予想はしていました。

Q:他の選手がなかなか動けないレースでした。

それがサトミナ(佐藤選手)のレースコントロールの上手さというか、皆が(サトミナを)知っている分動けなくなるというところで、私も動けなかったし……レースが終わって「あーすれば良かった」というのは思い付きますが、レース中に思い浮かばなかったので、それが自分の今の全てなのかなと。

1着を狙ったつもりが2着。2着では意味が無いですし、佐藤選手の後ろで皆が千切れると考えていなかったので、その点も走ってみなければ分からないミスだったというか

「まさか」を考えずに走っていました。最後は団子になるかと。そこが自分のミスでした。もう少し周りの力も考えて走った方が良かったです。

3着:児玉碧衣

Q:どのようなレースプランでしたか?

取れた位置で考えようと思っていました。後ろに楓華と梅川さんがいたので誰か押さえに行くかなとちょっと思って、それに合わせて出ていこうと考えてたんですが、誰も動かず。一番強いサトミナが一番いい展開になってたから……あ〜、キツいですね。でも自分から動く勇気もなかったし。キツかった!

Q:前の2人がレースを動かす形でしたが、行けるところがなかった?

あれだけ車間を構えたら……どうすればよかったかなあ。真生は仕掛けるだろうと思ってたけど、(後ろは)意外と誰も動かなかったんですよね。ホームでパッと前を見たらサトミナが車間を切ってたから「これ行っても合わせられる!」って……いやこの時点で弱気ですね。

Q:2コーナーでは少し行きかけたようにも見えました。

行きかけました。行きかけたけど、ちょっとキツかったですね。強いです。みんなサトミナが強いってわかってるから動くのが怖いと思ってる。

Q:フタしに行くということは考えなかった?

そうしたらサトミナが真後ろになるってことですし、入れるような感じもなかったんですよね。合わせる気満々の雰囲気でした。

自分としては結構良かったんです。脚もちゃんと回ってたし、感じも良かった。でも結局梅川さんにも抜かれてるから……あ〜またナショナルに負けた、って感じ。今日のグランプリより来年強くなっていたいです。

9選手がいざ、立川の地へ 『KEIRINグランプリ2023』前検日コメント

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