HPCJCと日本競輪選手養成所の取り組み

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「経験者グループ」参加者コメント

「トラックサイクリングキャンプ in 立川競輪」の1日目に潜入した編集部員。

HPCJC・HPDとのコラボによって開催された本キャンプの参加者のうち、「経験者グループ」の参加者たちに自転車競技に興味を持ったきっかけや、1日目のトレーニングを受けた感想を伺った。

漫画がきっかけ 始めてみたら楽しかった

漫画「弱虫ペダル」を読んで自転車競技に興味を持ち、自転車競技部に入部しました。実際に競技を始めてみても楽しかったので続けています。

今回は自転車競技部の1年生全員で応募しました。僕たち3人が抽選に当たって参加することができました。色々なトレーニングを受けることができて嬉しいです。

メカニック志望 競技の経験を活かす

僕は自転車に乗るのも好きですが、メカニックにも興味があります。競技者としての経験もあれば活かせるものも多く、より良いメカニックになれると思うので今後も自転車競技を続けていきたいです。このキャンプで色々なことを学びたいです。

SNSで知り自分で申し込んだ

祖父が競輪選手でした。昔レースを見に行った時、とてもかっこ良く、自分もなりたいと思いました。今回SNSで見つけて、自分で申し込みました。

自転車競技部に入っていますが、ローラーでの練習がほとんどです。バンクで走れてとても気持ち良かったです。

(日本競輪選手養成所内にある屋内型バンクの)JKA250の存在は知っていましたが、HPDという専門の育成部門があることは知りませんでした。競輪とナショナルチーム、どちらも目指せることは良いことだと思います。

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同時に二刀流に挑戦できる環境がある

普段からロードバイクに乗っていて、競輪は見るのが好きでした。特にワッキーさん(脇本雄太)の怪物感がとてもかっこ良いです。東京2020オリンピックも見ていました。

今回初めてHPDの存在を知りました。競輪とトラック競技、同時に二刀流に挑戦できる環境があることを学ぶことができました。二刀流選手になれたらとてもかっこ良いと思います。

コーチへインタビュー

トラックサイクリングキャンプの講師を務める野田尚宏コーチ、そして今回初めてコラボレーションを果たしたHPCJCの佐々木龍也コーチ、HPDの田中裕二コーチにも、1日目を終えての感想を伺った。

野田尚宏コーチ

Q:今回は1日目を取材して、トラック競技や250mバンクでの走行を意識した練習内容が多いように見受けられました。女性限定のトラックキャンプでも同様でしょうか?

はい。基本的には同じようなトレーニングを実施しています。ですが同じトレーニング方法でも、個々人へのボリュームに関してはフィジカル面の差を考慮しています。

Q:HPCJCやHPDとコラボするのは初めてですか?

「トラックサイクリングキャンプ」としては初めてです。ですが佐々木コーチなどは、伊豆ベロドロームでいつも練習されていて普段から交流しているので、とてもやりやすいですね。

Q:普段はどんな交流をされているのでしょうか?

以前CSCで開催した「アジアトレーニングキャンプ」でも、佐々木コーチが担当してくれました。コロナ禍では日本人のみを対象としたトレーニングキャンプをCSCで開催していましたが、今後はまたアジアの国々から参加者を集めて開催予定です。

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アジアの選手が対象ですので、当然日本人も参加可能です。国際間の交流としても重要な意味を持っているキャンプです。

参加者のレベルとしては、各国のナショナルチームにはまだ所属できないが、将来的な素質があったり、今後もナショナルチームへの所属を目指す選手たちが集まります。

キャンプでは同じ釜の飯も食べますし、あっという間に仲良くなります。キャンプ終了後も交流や付き合いが続いている選手たちも多くいるそうです。

Q:今回のキャンプの参加者にも、将来的にナショナルチームやトラック競技選手を目指す方がいました。

はい。トレーニングや実戦を重ねていくことで、アジアトレーニングキャンプへの参加も可能になるかもしれません。

Q:HPCJCやHPDとコラボしてみた感想は?

トラック競技選手や競輪選手のどちらかに興味があっても、2つを同軸に捉え、同時に目指せる機会や環境があることは、まだなかなか認知されていないと思いますし、今回の参加者にもご存じない方がほとんどでした。

今回のキャンプではそうしたことをHPCJCやHPDの方達と一緒に伝えられ、とても有意義なキャンプになったんじゃないかと思います。

CSCの本拠地である伊豆にはまさしく日本トラック競技の拠点である伊豆ベロドロームがあります。そして隣には日本競輪選手養成所があります。トラック競技と競輪、お互いが発展していき、お互いウィンウィンになるイメージを持ちながら、より一体的な活動を今後も目指していきます。

まさに多くの競輪選手が所属するトラックナショナルチームのようなスタイルを、もっと広めていけたらと思っています。今回のキャンプにもそうした狙いがありました。

HPCJC 佐々木龍也コーチ・HPD 田中裕二コーチ

Q:今回トラックサイクリングキャンプとコラボしたきっかけを教えてください。

佐々木コーチ:競輪とトラック競技、どちらの理解も深めていただく機会として、参加させていただきました。

Q:トラックサイクリングキャンプとコラボしてみていかがでしたか?

佐々木コーチ:競輪選手やトラック競技選手を目指す方でも、HPCJCやHPDの存在を知っていて、両方の選手を同時に目指せる環境があることを知っている方は少ないと思います。本キャンプの参加者にも初めて知ったという方が多くいたので、理解を深めていただく機会をいただけてとても良かったです。

田中コーチ:トラック競技選手は、トラック競技を専門に続けてきた人だけがなれるようなイメージがあるかもしれません。ですが日本競輪選手養成所の合格者の中には自転車競技とは異なるスポーツの経歴を持つ者が多くいます。そういった候補生でも素質が認められれば、HPDに選抜され競輪選手と同時にトラック競技選手も目指すことができます。

Q:1日目を終えた率直な感想を教えてください。

佐々木コーチ:やはり自転車競技や競輪に興味があったり、自転車に乗ることが好きな参加者が多かったこともあり、飲み込みや上達が早かった印象があります。

田中コーチ:「競輪選手になりたい」という方は多くいらっしゃると思います。ですがどうやって目指せば良いのか、競輪選手になるまでにどんな道があるのか、またはどうすれば競輪場で練習することができるのか、どうすればピストバイクに乗れるのか、といった疑問を抱いている方はとても多いと思います。トラックサイクリングキャンプがそうした疑問を抱える方に対して、とても有意義な場であることを実感しました。男女ともに引き続き開催し、競輪と自転車競技の裾野を広め、HPCJCやHPDの活動に対しても理解を深めていきたいです。

佐々木コーチ:競輪場や自転車競技場のバンクは現状、一般の方にとっては乗りたくても乗れない場合がほとんどだと思います。

田中コーチ:競輪場は「敷居が高い」というイメージを抱いている方が多くいらっしゃると思います。トラックサイクリングキャンプを通じて、競輪やレースが実施される競輪場、そしてトラック競技に対し、より親近感を抱いていただき、その敷居を段々と低くしていきたいです。

Q:HPCJCやHPDの取組みをどんな人に知ってもらいたいですか?

佐々木コーチ:どんな人にも知っていただきたいですが、競輪が好きな人だけでなく、自転車競技に興味がある全ての方に知っていただきたいですね。トラック競技や競輪選手を目指すにあたり、色々な窓口があるということを知っていただきたいです。

田中コーチ:トラック競技ナショナルチームや日本競輪選手養成所が1つの目標になればと思います。そして養成所にはHPDというトレーニンググループがあるということも知っていただき、それぞれが目指す道をより具体的にイメージしやすいようになれば良いですね。目標やその過程が具体的になることで、日々の頑張りにより意味を見出せたり、高いモチベーションに繋げられると思います。

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