「ギャンブル」「賭け事」として悪いイメージも持たれがちな公営競技、競輪。もちろんのめり込みは禁物だが、この記事では公営競技のもつ「社会貢献の側面」について知っていただこう。

JKAの役割

競輪、競馬、競艇、オートレースなどの公営競技は、収益を公共の目的に使用し、社会に還元していくことが義務付けられている。

公営競技の中でも、競輪とオートレースを統括するのが「JKA」だ。

JKAは競輪・オートレースの開催やそれに伴なう広報宣伝などを行う、「競輪とオートレースのまとめ役」。そしてそれらの収益を財源として実施される「競輪・オートレースの補助事業」もJKAの仕事だ。

競輪・オートレースの補助事業は「JKAが拠出する補助金と事業者の自己資金*を財源として、事業者が主体となって実施するもの」と定義されており、JKAは「補助を受けたい事業者は応募してくださいね」という募集や、応募してきた事業者の精査、そして実際に補助金を拠出する業務を行なっている。

※事業者の自己負担がない事業もある

参照:公益財団法人JKA「プロフィール」 , JKA「会社案内」, JKA「補助事業について」

競輪の売上って、どうやって使われるの?

補助事業の財源は、競輪・オートレースの収益の「一部」。……ではこの「一部」とはどのように決定し、どのように補助事業者の元に届くのか?

競輪/オートレース制度の仕組み 経済産業省

出典:競輪/オートレース制度の仕組み(経済産業省)

競輪開催における選手管理や番組編成、審判などの「競輪実施業務」はJKAの職員が行うが、「競輪事業の運営」はその競輪場のある自治体、「施行者」が行う。一般の会社で言えば経営者にあたる役目で、車券の販売や払い戻しなどは施行者しか行うことができない。

施行者は競輪事業による収益を地方財政や社会福祉に役立てることができる一方、売上の一部(競輪の場合は約1.9%)をJKAの競輪振興部門に交付することになっている。

JKAは全国各地の施行者から受けた交付金をもとに、補助事業への補助を行なっていく。

参照:経済産業省「競輪/オートレース制度の仕組み」 , 経済産業省「競輪事業の運営体制(PDF)」

「施行者ってナニモノ?」については伊東温泉競輪・公営競技事務所へのインタビューをご覧ください。

売上が上がれば、補助金もアップ?

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