3年連続、前年10位以下からトップに下剋上
競輪年間記録集にて「年間獲得賞金額」に関する記録を見てみると、1つ興味深い事実を見つけることができた。
2019年〜2021年のそれぞれ3年間、賞金額トップに輝いた3選手は、その前年には賞金ランキングにおいて10以下に位置していた選手なのだ。
年度 | 賞金額1位選手 | 賞金額 | 前年の賞金額(順位) |
2021年 | 古性優作 | 210,561,000円 | 48,290,700円(11位) |
2020年 | 和田健太郎 | 163,064,800円 | 48,155,000円(16位) |
2019年 | 佐藤慎太郎 | 188,733,400円 | 42,542,500円(16位) |
3選手とも、前年の賞金額は4千万円台。しかし翌年にはKEIRINグランプリ優勝を果たし、1億円後半〜2億円へ一気にジャンプアップしている。S級S班以外の選手による”下剋上”が、3年間も続いてるのだ。
参照:Keirin.jp 競輪トピックス , Keirin.jp 獲得賞金ランキング
2022年の2億円突破は可能?
では2022年は、2億円突破の可能性を有する選手はいるのだろうか。2022年12月15日時点の、年間累計獲得賞金額の上位選手は以下の通り。
暫定順位 | 選手名 | 累計獲得賞金額 |
1位 | 脇本雄太 | 181,991,300円 |
2位 | 松浦悠士 | 147,957,900円 |
3位 | 古性優作 | 139,186,300円 |
4位 | 郡司浩平 | 113,532,600円 |
5位 | 守澤太志 | 106,494,900円 |
6位 | 佐藤慎太郎 | 105,146,200円 |
7位 | 平原康多 | 93,508,000円 |
8位 | 新田祐大 | 83,320,000円 |
9位 | 清水裕友* | 77,092,500円 |
10位 | 新山響平 | 76,241,000円 |
※『KEIRINグランプリ2022』補欠選手
暫定トップは自転車トラック競技で東京2020オリンピックにも出場した脇本雄太。 日本選手権競輪とオールスター競輪の2つのG1レースにて優勝を果たし、1億8千万円を既に突破している。
『KEIRINグランプリ2022』の優勝賞金は「118,800,000円」。仮に現在1位〜8位の選手が優勝した場合、その選手の年間獲得賞金額は2億円を突破する。
そして上位3位の脇本・松浦・古性が『KEIRINグランプリ2022』で優勝した場合、三谷の持つ獲得賞金史上最高額を上回る計算になる。
参照:『KEIRINグランプリ2022』賞金表(Keirin.jp)
4年連続のジンクス?
暫定トップの脇本雄太は2021年、東京オリンピックに活動の主軸を置いていたため、競輪への出走数が減っており、2021年の獲得賞金額ランキングでは33位。
先述した「KEIRINグランプリ優勝者は前年の賞金額ランキングで10以下」という3年間続いているジンクスとも、奇しくも一致している。
その他、2021年の獲得賞金額ランキング10位以下から『KEIRINグランプリ2022』への出場権を掴んだのは、新田祐大(2021年31位)と新山響平(2021年13位)。2人とも脇本と同じ元ナショナルチームメンバーだ。
4年連続でジンクスが実現されるのか、はたまたそれを破る選手が現れるのか。ぜひ賞金額の観点からも『KEIRINグランプリ2022』に注目し、楽しんでいただきたい。