日本の競輪から世界のKEIRINに

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成長し続ける日本ナショナルチーム

新田 脇本 河端

「世界選手権のケイリン種目で優勝を果たした日本人は、87年のオーストリア大会での本田晴美ただ1人」とこのUCIコラム(2017年4月投稿)では紹介していたが、同年の2017年から、日本ナショナルチームは驚異的な成長を遂げている。

2016年10月にブノワ・ベトゥ氏とジェイソン・ニブレット氏が日本ナショナルチームの短距離コーチとして就任してから、日本は国際大会の舞台で好成績を残し、2020年には男子ケイリンでUCIナショナルランキング世界1位となるまでに飛躍したのだ(2021年1月8日現在は2位)。2017年から2020年の間、ナショナルチームの獲得メダル数は44個を記録している(アジア大会/アジア選手権/ワールドカップ/世界選手権の総数)。

東京オリンピック前最後の戦いとなったUCIトラック世界選手権2020では、男子ケイリンで脇本雄太が銀メダルを獲得し、日本人選手による3年連続の銀メダルとなり、世界王者へは届かなかったものの、”メダル争い”から”優勝争い”へ成長したことを証明した。

そして、「スプリントの皇帝」と呼ばれた中野も、現在はJCF理事兼トラック委員会委員長、JKA特別顧問として東京オリンピックでのメダル獲得の為に活動している。

新型コロナウイルスの影響により1年延期となった東京オリンピック。「日本開催、日本発祥のケイリンで、日本人による”金メダル獲得”」が実現されることに期待したい。

4年間でメダル獲得数は驚異の44個 日本ナショナルチーム短距離班が歩んだ軌跡 2017〜2020年成績まとめ

参考記事:https://www.uci.org/track/news/2017/koichi-nakano—emperor-of-the-sprint-182122