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フレーム形状と空力
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フレームの剛性だけでなく、フレームの形状も重要だ。
スピードが上がれば上がるほど、空気抵抗は増える。理論上速度が2倍になればその空気抵抗は2乗、つまり4倍もの空気抵抗がかかることとなる。
1950年代にアッシャー・シャピロ教授は、雫型(上から見たとき雫型となる、先細りの形状)よりも円筒形の形状の方がより多くの乱流を生み出すと発表。また、空力学者のサイモン・スマートは、雫型のチューブは円筒形チューブの20分の1の抗力(空気抵抗が20分の1)であるとした。
様々な空力学者たちが空気抵抗を減らすフレームを研究・開発した結果、近年のフレームのチューブは雫型の物が主流となっている。
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UCIは「フレームのチューブの厚さは最大8cm最小2.5cm、チェーンステーとシートステーは1cm」と定めるなど、マシンの性能が人間を上回らないようフレームの規定を定めている。一部のメーカーはUCIの規定を守りながらも独自の設計で乱流を作るなど、より空力性能の高いフレームを作る工夫を凝らしている。
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