会社の存在価値を示すような作品

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JKAの補助事業の大きさ

コスト度外視の質重視の生産。これは自転車メーカーではあたり前なのだろうか?

他は絶対にやらないですよ(笑)JKAさんの補助金があったからこそやれたことです。補助事業としての支援を頂けなければ、このプロジェクトもできなかったと思います。

うちは年間に1億3千万円くらいいただいています。凄く大きなお金です。それを毎年定期的にいただければ、人もきちんと確保できる。どんどんと開発を続けていくことができます。

次の4年サイクルを見据えて既に目線は上を向いている。改善すべきところはまだまだある。

空力担当はすでに次を考え始めているようです。空力開発は1年ほど前に終わってしまっているので、完全に次を見ている状態です。最新のトレンドなども見ていますが、TCM-2でやり残したこともあります。

ブノワTDからの「おめでとう」

人が自転車に乗り、人力で競い合う。そんな自転車競技だからこそ、機材の重要性が問われ、自分たちの存在価値が示せる。

改めて「機材にもできることがあるんだな」と思いました。選手が喜んで乗ってくれるなら、それ以上に求めることはありません。

開発をしていて一番嬉しかったのはブノワ・ベトゥ テクニカルディレクターに無言で乗ってもらい……一言「おめでとう」と言葉をいただき、そして硬い握手を交わした時。あの瞬間は本当に嬉しかったです。

初期のTCM-2は剛性が足りず、何度も何度も改善品を作ってブノワさんに乗ってもらいました。機材登録のスケジュールも綱渡り状態で、ブノワさんと一緒にUCIに行ったのは、今となっては良い思い出です。

東レ・カーボンマジック×HPCJCはまだまだ進化していく 自転車トラック競技 新バイク開発秘話

剛性試験に合格(TCM-1)

でもその後、さらに作り込みの作業があり、違う苦労もありました。とはいえ一旦結果を出せたということでとても嬉しかったです。

東レ・カーボンマジック株式会社, パリオリンピック新トラックバイク記者発表, 2024ジャパントラックカップ II, 伊豆ベロドローム, 2024 Japan Track Cup II, Izu Velodrome, Japan

世界最速のバイクで世界一を目指す東レ・カーボンマジックとHPCJC。まずは今年の大舞台での結果が待ち遠しいところだが、開発陣は既に次に向けて動き出している。次回の作品はどんな驚きをもたせるバイクになるのか。期待していきたい。