BMXとの歩み

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好調とスランプ

Q:幼少期からずっとレースに出続けていますが、「あのレースは良かった」と思えるレースはありますか?

1番良かったのは、2011年デンマークの世界選手権かな。そのレースが、「今までの中で1番速かった」と思えるレースでした。

Q:2011年なので10年前・・・12歳の時ですね。

スタートからかなり先行して、1つ目のジャンプを、その年齢の女子だと全然跳ぶ人がいなくて、自分だけが跳んでましたね。そのまま1位でゴールして優勝したというのが1番嬉しかったです。

Q:走っている時は「誰にも負けない」といった気持ちはありましたか?

負ける気はしなかったです。内容が正解かどうかわからないけど、自分なりに考えてトレーニングをしていた時期がありました。そこで自信がついていたので。

Q:逆に最も悔しかったレースは?

これも結構子どもの頃、2013年ニュージーランドの年齢別の世界選手権ですね。

世界選手権は2012年のイギリス大会まで優勝していたのですが、この世界選手権は2位になって・・・めちゃくちゃ悔しかったです。年齢別でも初めての敗北だったので。負けたのが悔し過ぎて、表彰台の写真はめちゃくちゃ泣いているんです。

そこで「2度と負けたくない」と思ったんですが、2014年の世界選手権は3位になって、2015年は決勝にも行けない・・・とどんどん落ちていって。「トレーニングもサボってないし、毎日頑張っているのに、なんでなんだろう」みたいなスランプ状態でした。でも別にそこでやりたくないとか、やめようとか思ったことはないです。

Q:やめようと思わなかった理由はありましたか?

「自分にはこれしかない」と、多分その時から思ってましたね。それ以外やれることがないっていうか。小さい頃からやっているし、私からBMXを取ってしまったら、何も残らないなって。どこかの企業に行って働いてと言われても、何からしていいかわからないし、無理だと思いますね。

Q:BMXに乗ることは楽しいけど、勝てるともっと面白いみたいな面もありますか?

ありますね。結果が落ちていた時は結構悩んでました。楽しくないし結果も出ないし。カテゴリーがジュニアからエリートにあがって、世界選手権での順位が4位・5位と上がって、また少しずつ楽しめるようになってきたって感じですね。今こうやってまた結果が出てきたからこそ、ずっと頑張っていて良かったなと思います。

2021ワールドカップ

日本人初の表彰台!『 UCI BMX スーパークロス ワールドカップ』第1戦(イタリア)

Q:2021年5月に開催されたワールドカップ。イタリアで行われた第1戦で3位になりましたが、その瞬間の気持ちは?

もう気持ちは「やったー!」って感じです。「おぉ3位だ!3位だ!表彰台乗るんだ!」って思っていました。

Q:泣いての3位ではなく?マスクの下ではニコニコしてたみたいな?

もうニコニコしてたと思います。

Q:最近コンスタントに上位の成績を取っていますが、何か自分の中で変化などありましたか?

前までは一緒に走るメンバーを見て、割と気持ち的に「うわぁ、この人がいるのか」みたいなことを思っていました。

結果を出せるようになってからは、その人は自分よりも速いと思わなくなったし、多分自信がついたのかなって思います。

Q:精神面で何か取り組んでいることはありますか?

最近、みんなでメンタルのコーチをつけるようになりましたね。

Q:それはW.C.Cにいるコーチですか?

いや、違います。日本人のコーチで、Zoomでレース前に話したりとか。それを始めてから結果も上がり始めているので、精神面での取り組みは効果があると思います。

オリンピックと世界選手権

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