「Make it happen」……~it~を成し遂げる

オリンピック代表応援特設サイトが現在公開中だが、サイト内ではオリンピックへ向けて、それぞれの成し遂げたい「it」について話を伺う。

本インタビューは動画としても公開するが、この記事はそのフルバージョン。

道に迷った先が・・・

Q:自転車に関わったきっかけは?

幼少期からスポーツに身近な生活をしていて、競泳、バスケを高校生まで続けていました。自転車との出会いは・・・偶然でしたね。高校入学直後、陸上競技部の競技場を探していたんですけど、校舎が広くて場所が分からなくて。人が集まってる場所へ行ってみたら、そこが自転車競技部だったんです。

そこで監督に「今まで経験したスポーツを活かして、自転車を始めてみないか」と勧誘を受けたのがきっかけです。結局陸上部は見学せず、自転車競技部に入部しました。

その後、競輪場で初めてピスト(競技用自転車)に乗りました。ブレーキがついていないのも初めてでしたし、ペダルとギアが一緒に回るのも初めてだったので不思議な感覚でした。「踏んだ分進む」感覚が今まで乗ってきた自転車とまったく違って、とても楽しかった記憶があります。

Q:最初から走れたのですか?

最初はフラフラして、震えながら走っていたんですが、その日のうちに競輪場の傾斜に慣れて、真っすぐ走れるようになりました。

その日が初めてだった選手は男子も含め多かったんですが、その中でも私が一番うまく乗れたんじゃないかなと思っています。

Q:その時から、自転車が楽しかった?

そうですね。そこから本気で自転車競技を始めるようになりました。

中村妃智, オリンピック自転車トラック競技日本代表

今までもスポーツはやっていましたが、自転車を始めてからは、距離感覚がすごく変わりました。自転車の大会は日本全国で行われますし、今では世界中を転々としながらレースを行います。日本国内は「近い」という感覚になってしまいましたね。

世界ってもっと遠くて広いと思っていましたが、自分が思うより近いんだなと思いました。

Q:遠いところだと・・・コロンビアとか?

行きましたね、72時間くらいかけて。マイアミで1泊して行くようなスケジュールでした。

Q:近かったですか?

まぁまぁ遠かったですね(笑)世界は案外近いですが、コロンビアは遠かったです(笑)。

「初めて」は今でも特別

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