【前編】「レースの前、集中している時の10分間は何も聞こえない」“無敗女王”小林優香の半生と人物像

ブノワコーチの想像を超えたい

東京オリンピックでメダル、それが夢

短期的、中期的、長期的と分けた時、長期的に小林選手はどこを指すのでしょうか?

長期の目標は、東京オリンピックでメダルを獲る事です。それはもう自転車を始めた時からの夢なので、そこは達成したいです。

では、短期的に2018年の目標は?

世界選手権でスプリント10位以内、ケイリンでは表彰台に乗りたいです。

では2019年の世界選手権ではケイリンで金メダルでしょうか?

金メダルってよりは、いつも表彰台に乗ってる人になりたいです。表彰台の常連。ケイリンでもチリの悔しさがあるので、7-12位(決定戦)からは抜けたいです。7-12位はもう嫌です。

世界選手権が終わってからじゃないと次の国際大会の事は考えられないですね。世界選手権でやっと、自分の世界ランキングがわかるので、そこで試したいです。

今、自分の中ではどれくらいだと思いますか?

うーん、中の中くらい。いっつも7-12位決定戦だから。

ワールドカップ4戦での悔しさ

小林優香

2017-18トラックワールドカップ4戦

自分ではどこが課題だと感じていますか?

それぞれにあったんですけど・・・・ポーランドの第1戦では初めてのワールドカップで、何も知らなすぎて良いこともあったし、悪いこともありました。

良い事は、何もわからないから逃げて残れたっていう予選があったり。悪いことは、準決勝で逃げすぎて、最後に差されてしまったところもあったし。

7-12位決定戦は、ワールドカップの舞台に少し慣れたこともあって頭を冷やせたので、落ち着いて立ち回れて1着を獲れたって感じですね。ポーランドは本当に何もわからなかった、だから良かったのかなって思うけど。

(第4戦の)チリは逆にリラックスしすぎてダメだったなって。ここでは優勝出来るっていう期待があったし、考えがありました。でも、まずは戦いがあるっていうのを忘れてて。何度VTR見ても思うのですが、アメリカの選手(チリで優勝)の番手にハマって楽しようとしてたっていうのが大きな敗因ですね。それが無ければ優勝出来ていたと思うし、だからすごい悔しいし、すっごい怒られました。

小林優香

その課題という意味でいくと、例えば自分のどこが弱いっていうのが、メンタルなのか?体力的・身体的なところなのか?この合宿でどこを強化したいかで言うと?

強化したいところは、更に持久力を伸ばす事。持久力、耐久力。課題は・・・全部かな?メンタルもだし、もちろんダッシュもだし。仕掛けどころの判断だったり。レース中に自分の判断を疑ってしまう時があるので「そこがダメだよ」とも指摘されるし。そこは直したいです。

脇本雄太選手も同じことを言っていましたね

似てるってよく言われます。タイプが一緒って。

ロングスパートが得意という点も含めて似ていますね。でも、それは瞬発力が足りないということでもありますか?

自分でも瞬発力が無いと思ってたんですけど、どうなんでしょう。でも、ハロンのタイムは上がってきてるし、ハロンのタイム=瞬発力と言えるかはわかりませんが、そこは今後鍛えていかなきゃなって思います。

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