HPCJCには優れたスタッフが揃っている
Q:HPCJCへ来て、何を感じましたか?
初めてきた時は「もっと発展の余地がある」と感じました。同時に「発展させるには時間が必要だ」とも感じました。そして自分がトレーニングセンターを設立した時と同じような感覚を得たことを覚えています。
ただし、以前と異なるのは既に優れたスタッフたちが揃っていたことです。ブノワコーチが来日し、HPCJCが出来てから選手たちもスタッフたちもレベルが上がってきたと聞いています。私の場合はHPCJCに来てから直ぐに自分の仕事に専念できる環境でしたので、とても助かっています。そして意外だったのは、日本には自転車に乗る若者がたくさんいることです。今後に向けての明るい材料ですね。
Q:意外とは、どういうことですか?
ミゲルHPCJCディレクター(詳しくはリンクの記事をご確認下さい)も言っていたと思いますが、私も同様の可能性を感じているということです。既に日本には強くなるための素材は揃っていて、それをどう料理するかが日本の問題だと思います。質の高いコーチングとでも言いましょうか。
欧州と日本の身体的、精神的な違い
Q:S&Cコーチとして多くのアスリートを観てきたと思いますが、日本とフランスの違いはありますか?
日本とフランスの選手たちの身体的な違いはたくさんあります。まず身長に対しての腰の位置、脚の長さが異なります。日本の選手は腰の位置がフランスの選手に比べると低いですね。ですから日本の選手の重心はフランスの選手に比べると低いです。
その結果、日本の選手たちはコーナーやスプリントに強い傾向があります。あと足のサイズも日本人の方が比較的小さいです。私は28.5~29cmの靴を履いていますが、どの靴屋に行ってもなかなか自分に合うサイズが見つかりません(笑)
Q:精神的な面でも違いがありますか?
日本チームは選手同士がとてもフレンドリーだと感じます。フランスでは練習中からチーム内でも喰うか喰われるかで、あまり仲が良くはありません。そしてそのようなメンタル面の違いは、レースの時に顕著に出ます。
日本の選手たちはレースの時には自分のことをもっと考えるべきで、言い方は悪いですが相手を殺す位の心持ちが必要です。日本のフレンドリーな雰囲気が文化的な観点から来るのか・・・・・おそらく教育から来ている物だとは思いますが・・・・メンタルの違いはレースの時に大きく感じます。