世界選手権で感じた課題

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世界女王の練習は1日3時間

Tempo Race / Women's Omnium / TISSOT UCI TRACK CYCLING WORLD CUP IV, Cambridge, New Zealand, 梶原悠未

Q:トレーニングだけじゃなく勉強もぎっしりですね。1日のスケジュールはどのような感じでしょうか?

朝は7時〜8時半くらいまで練習をして、8時40分から授業の1限が始まります。そこから15時半から17時くらいまではオンラインで授業を受けます。授業が終わったてから日没までの18時半位までが自転車の練習です。

それからお風呂に入って、ご飯食べて、夜はまた23時位まで勉強です。今はオンライン授業で、先生側もしっかり授業を聞いているか判断ができないため、課題がすごく多くなっています。全部の授業で、毎回テストか課題が与えられているという状態で、夜もかなりの時間勉強しています。

Q:学生だ・・・

がっつりです(笑)授業をものすごく取っています。

大学院は認定の単位が30単位設定されていて、学部の1年生並みに授業が多いです。1週間で17コマくらい授業を取っています。今は新型コロナウイルスの影響で授業の開始が遅れたせいで土曜日も授業が入っているので、日曜日しかオフがない・・・です・・・(笑)

Q:それだけ勉強に時間を割いてしまうと「トレーニングが思うようにできない」となりませんか?

今までも大学で授業を受けながら、早朝や空きコマ、授業の後に自転車の練習をすることが習慣になっていました。大学4年の卒論が終わってからの期間は長い春休みを過ごしていましたが、元の生活に戻った感じです。

Q:平日は長くて3時間しか練習できないということですよね。

そうです。2〜3時間くらいしか練習は出来ません。今までもずっとそうでした。他の選手と比べても、時間とか距離とか量は、圧倒的に少ないと思います。

今後も研究を頑張っていきたい

Elimination / Women's Omnium / TISSOT UCI TRACK CYCLING WORLD CUP II, Glasgow, Great Britain, 梶原悠未

Q:梶原選手はロードもトラックも走っていますが、この学生生活だとロードへ今以上の比重を置く事は難しいですよね。

そうですね。ヨーロッパや他の国に行って走る事と、学業を両立するのは難しいかなと思います。でも学生生活が終わったら、ロードでもトラックでも世界トップレベルの選手になりたいと思っていますし、オリンピックでも両方出場できたら、すごくカッコいいなと思っています。まだわからないですけどね。

来年東京オリンピックがあって、その次のパリオリンピックまでは3年しかありません。そのパリオリンピックで目標をクリアするためにどの選択が最善か、また考えていきたいと思ってます。

博士課程の前期が終わったら、博士号を取るために後期にも進学したいと考えています。競技をやりながらも学生・研究者である自分も充実させて、両方を高めていけたらと思っています。

Q:博士号を取ったら、世界チャンピオン兼ドクターになっちゃうわけですね。

はい。なりたいです(笑)

1日の内で体を動かすことができる時間には限りがありますし、オフの時間、体を休める時間はどの選手にもあると思うんです。その時間を勉強や研究に費やしていけたら、より賢い選手になる事が出来ると思っています。

もし休みがあったら・・・

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