まずは「自転車競技=ケイリン」のイメージを変えていきたい

沢田桂太郎

うどん2人前+唐揚げを食べる沢田桂太郎。

自身が日本のトップ選手の一員である、という実感はありますか?

ナショナルチームのメンバーという自覚はありますが、自分が“すごい人”って感じはないです。周りの対応が普通すぎて、全然自分がすごい人って思えないですよ。これで外に出た時に「あ、沢田さんだ~!」みたいになったら、ちょっと舞い上がりますけどね。実際は何もないので。多分僕のこと知ってる人は街中探しても一人もいませんよ(苦笑)

じゃあ首からメダルかけて歩くとか(笑)

男子チームパシュート

「何のメダルだろう?」って不思議がられるだけですよ(笑)自転車屋さんに行って、知ってる人が居たらいいかなって。トラック競技の認知度はそのレベルじゃないですか。ロードの選手、例えば新城幸也さんや別府史之さんが突然自転車屋さんに入っていったら「うぉ!」ってなると思いますが、トラックの選手だとそうはなりませんよね。

確かに。でもトラック競技は人気スポーツになるポテンシャルが十分あるので、頑張って広めていきたいです。

しかも見たら楽しいじゃないですか。観戦も楽だし。座っていれば選手たちが何度も目の前に回って来てくれる上に、伊豆ベロドドームはバッチリ空調も効いてて、ずっと飲み食いもしていられます。しかも、だいたいの大会は入場無料!!

男子チームパシュート

でもまだまだ認知度が低いので「自転車競技?競輪のこと?」って言われれちゃいますね。

ロードレースは漫画の影響でメジャーになりましたけど、トラック競技は全然ですよね。競輪のイメージが強すぎて「自転車競技=競輪」ってなるんですよ。公営競技の競輪と、競技のケイリンは違うんだよ、それでケイリンはあくまでトラックの数多くある種目の1つだよ、っていう説明から毎回入ります。「ちなみに俺は中距離だから、ケイリンじゃないよ。」って。

道のりが遠いですね〜(笑)

そうなんですよ。チームパシュートの話までだいぶ前置きが必要なんです。自転車競技の種目を説明する時、陸上競技の種目を例にするとわかりやすいんですよ。

ケイリンやスプリントだったら短距離だから、100m、200mみたいな感じ。チームスプリントはリレーで例えればわかりやすいし。そしてオムニアムは混合種目みたいな。

でも、なかなかチームパシュートを陸上種目に例えるのは難しいですね。今でこそスピードスケートのおかげで分かりやすくなって「じゃあ自転車も先頭交代していくんだ」って、すんなり理解してもらえます。今までは「何で先頭居なくなったの?なんで後ろに着いたの?」みたいになってましたからね。

一丸尚伍、近谷涼、今村駿介、沢田桂太郎

ルールを知らないと「1人いなくなっちゃったけど大丈夫?」みたいになりますよね。

そうなんです。そこもちゃんと「3人目のタイムを測る」っていう事も説明しなくちゃダメなんですよ。

やはり、その辺りの我々による初心者向けルール解説記事が必要ですね。

まずは「自転車競技=ケイリン」のイメージを変えていきたいです。例えばロードの選手が「自転車競技やってる」って言うと「じゃあ競輪選手になるんだ」って言われるし。

あと「自転車競技をやっていて、バンクを走ります」って言うと「つまりケイリン?」って。そうなると面倒になって「まぁそうです。ケイリンみたいな感じです。」って言っちゃう時もあります(笑)やっぱりトラック競技は知られていないですよね。

さらに種目数も多いですしね。

そうなんですよ。サッカーなら“サッカー”だけで済みますからね。

トレーニングはロード中心、それがトラックを強くする