2022年にはネーションズカップで日本人初となるマディソンの銀メダルを獲得(今村駿介とのペア)。『2022世界選手権トラック』ではスクラッチで銀メダル獲得。2つの種目で日本人初の快挙を達成した窪木一茂。その功績から競輪ではS級2班への特別昇級を果たしている。
![窪木一茂, KUBOKI Kazushige, JPN, Men's Scratch, 2022 Track World Championships, Saint-Quentin-en-Yvelines, France](https://i0.wp.com/morecadence.jp/wp-content/uploads/2022/10/251-20221013-DSC00032.jpg?resize=1960%2C1307&ssl=1)
ナショナルチーム最年長の34歳を迎えた2023年シーズンでも、ネーションズカップ全3戦で表彰台争いに絡む走りを見せ、アジア選手権では3種目でタイトルを獲得。ロードと競輪にも出場しながら、日本トラック競技を牽引する選手として更なる成長を見せている。
年を重ねる毎に強くなっていく窪木一茂。
パリ2024オリンピックの”選考大会”でもある『2023世界選手権』を前に、2023年シーズンの手応えや、世界選手権に向けた意気込みを伺った。
ある意味近い存在の「S級S班」
Q:『2022世界選手権トラック』スクラッチの銀メダル獲得でS級2班に特別昇級してから、競輪でも活き活き走っている印象があります。
S級ってやっぱり華やかさがありますし、一緒に出場する選手には有名な先輩方も多くいます。やはり強くなるほど、アスリート思考の選手が多くなり学べることも多くなりますから、その中でレースやトレーニングをするのは楽しいです。落車のリスクが高まったり、勝てないことが増えますが、吸収できることも増えます。
![新田祐大, 守澤太志, 新山響平, KEIRINグランプリ2022前夜祭](https://i0.wp.com/morecadence.jp/wp-content/uploads/2022/12/DSC00203.jpg?resize=1960%2C1307&ssl=1)
新田祐大, 新山響平, 守澤太志
それこそこの前のレースでは新田(祐大)さんも出場していましたし、新山(響平)くんもいます。2人ともS級S班の選手ですが、ナショナルチームではチームメイトでしたので、間近で練習などを見せてくれます。色々見て、盗んでいきたいです。
![佐藤慎太郎, 高松宮記念杯競輪, 岸和田競輪場](https://i0.wp.com/morecadence.jp/wp-content/uploads/2023/06/2179.jpg?resize=1960%2C1306&ssl=1)
佐藤慎太郎
それこそ同じ福島所属の先輩である佐藤慎太郎さんは、一番身近なS級S班の選手なので目指すべき存在です。僕はダッシュが得意な競輪選手ではないので、マークだったり、番手に着いて上手くレースを展開する選手になりたいです。
記録更新を狙いつつ、全部全力
Q:それでは『2023世界選手権トラック』での出場予定種目について教えてください。まず出場予定は?
チームパシュート、個人パシュート、マディソンの3種目です。(2022年に銀メダルを獲った)スクラッチはチームパシュートと同じ日に実施されるので、今回は出場しない予定です。
これはチームパシュートがオリンピック種目なので重要視されているためです。スクラッチにはめちゃくちゃ出たかったですが……残念です。
Q:出場予定の3種目で、最も力を入れているのは、どの種目でしょう?
チームパシュートはみんなに迷惑をかけないように、しっかり牽引して走る必要があります。
マディソンもパートナーとの責任がありますし、2022年のネーションズカップではメダルを獲得しています。期待されている種目だと思うので、しっかり頑張りたいです。
個人パシュートも日本記録の大幅な更新を狙っています!
どれか1つを1番頑張るとかではなく、全部で頑張ります。仮に(1日で4種目をこなす)オムニアムに出ても、全部頑張るつもりです。
2023シーズンで獲得した自信
![窪木一茂, 男子マディソン, MEN’S Madison, 2023アジア選手権トラック, 2023 Asian Track Championships Nilai, Malaysia](https://i0.wp.com/morecadence.jp/wp-content/uploads/2023/06/235-20230618-AL102015.jpg?resize=1960%2C1307&ssl=1)
Q:では、2023年シーズンで手応えを感じている種目は何でしょうか?
ネーションズカップ第3戦で久しぶりに走ったオムニアムですね。自分のスピードが伸びていて、すごく走れた感触がありました。
もう一つは、直近のアジア選手権で走った個人パシュート。2本(予選、決勝)とも4分11秒台で走れたことは自信になりましたね。