今は8月のアジア大会へ集中する

昨シーズンで「ここまで出来る」とわかりましたよね。因みに来年の目標は既にチーム内で決まっているんですか?

まだ決まってないですね、とりあえず8月下旬にインドネシアで行われるアジア大会が終わってからじゃないですか。アジア大会は重要視してますからね。

それが終わり、一区切りついたら、次のワールドカップとかの話をするんだと思います。今はとにかくアジア大会へ集中してます。

アジアの中だと、ライバルは韓国と中国ですか?

そうですね。個人では香港もですね。ただチームパシュートで言えば、やはり韓国と中国です。

しかし、今アジアでは日本が1番ですよね。

韓国と中国が本気を出してきたら、同じくらいだと思いますよ。その位の差しかありません。前回のアジア選手権の結果、3分57秒で浮かれていたら、多分やられちゃいます。

しかもマレーシアのバンクは、最初見た時に「タイム出そうなバンクだな」って思いましたし。

アジア大会で優勝したい

今シーズン、沢田選手の個人的な目標はありますか?

とりあえず今、目の前にアジア大会があるので、出場メンバーに選ばれ、優勝したいです。

でも、その先ですよね。

東京オリンピックに向けては、今シーズンのアジア選手権で優勝するのは絶対条件になってくると思います。ワールドカップでは、どれだけのレベルで走れるか?毎回6位以内に入るとかの方が重要かなって感じています。

それで来年の世界選手権では1回戦を突破して、コンスタントに良いタイムで走り、ベスト8に入るのが理想的です。

沢田選手は日本大学への入学時インタビューで「オムニアムに行きたい」って言ってましたが…

もう、それは取り消しで。だってあのレベルを見ちゃったら厳しいですよ。

じゃあオムニアムではなく、チームパシュート?

そうですね。今、間違いなく可能性あるのはチームパシュートなので。チームの1走か2走でオリンピックを目指したいと思っています。

一丸尚伍、近谷涼、今村駿介、沢田桂太郎

オリンピックの表彰台は、まだ現実的じゃない

今、世界記録は3分50秒。差は約7秒。これまでの4分3秒くらいから3分57秒くらいまで約6秒縮めて。またさらに世界記録まで7秒。この7秒を縮めるとなると、今シーズンは何秒縮めれば、2020年の東京オリンピックに間に合うと思いますか?

それは東京オリンピックで優勝するには、ってことですか?

表彰台へ上がる、3位以内ならということです。

3位以内・・・3分50秒は、さすがに東京オリンピックでは出ないと思います。でも3分52秒は出さないと無理でしょうね。だから5秒縮めなくちゃいけない。そうなると今年中に3秒は縮めないと厳しいですね。

一丸尚伍、近谷涼、今村駿介、沢田桂太郎

その数字は現実的ですか?

全然現実的じゃないですね。まずメダル獲る獲らないじゃなく、現実はまだオリンピックに出場できるかできないかのレベルなんです。

これから周りが本気を出してきたら、日本なんて世界選手権で10位以下まで下がるんですよ。そこを頑張って8位まで上げるのが大変だと思うし、その先のことは・・・まだ考える余裕はないです。

女子チームパシュート

とりあえずベスト8へコンスタントに入るタイムを出せないと、オリンピックへの出場すらが安心できないです状況なんです。

・・・後編へ続く