「お前本気でオリンピック出れると思ってるの?」を見返してやる
昨シーズン、日本ナショナルチームは男子トラックチームパシュート種目においてワールドカップで初のメダル獲得、アジア&日本記録を更新と大幅な躍進をみせた。
その一員、沢田桂太郎選手は日本大学へ通う大学生。スレンダーで長身の体型に纏うは柔和な笑顔。彼の温厚な人柄を表すかの様だが、その内には東京オリンピックへ向けた熱い情熱がある。
“俺が高校生で東京でのオリンピックが決まった時、俺に「お前本気でオリンピック出れると思ってるの?」って言ってたやつら見とけよ。”
これはアジア選手権でアジア&日本記録を更新した直後、沢田選手がSNSに投稿した言葉だ。彼は本気でオリンピックを目指し、そのための結果を出し続けている。
沢田桂太郎が、躍進の1年と、今シーズンをどう見据えているのかを訊ねた。
沢田桂太郎プロフィール
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1998年、宮城県出身。日本大学スポーツ科学部へ在学中。チーム ブリヂストン サイクリング所属。日本代表チームパシュートのメンバーとして出場した2017-18シーズンのトラックワールドカップ第4戦で日本史上初のメダル獲得。2018年アジア選手権ではアジア&日本記録を更新し優勝。愛称サワディー。
特別なことは何もない
まず、昨シーズンにイアン・メルビンコーチがナショナルチームに入り、日本としては大成功と言えるシーズンになったわけですが、沢田選手の目線で振り返ると、いかがでしたか?
振り返ると、何か特別なことをしたわけじゃありませんでしたね。基本へ忠実に「これをやればタイムがでる」っていうことを、ただひたすら繰り返す。その精度を高めていったら、あの結果になりました。

アジア選手権トラックで優勝。左から近谷涼、今村駿介、イアン・メルビン中距離ヘッドコーチ、一丸尚伍、沢田桂太郎
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2017-18トラックワールドカップ4戦で銀メダル
もともと脚はそこそこあったと思うんですよ。だからそれを研ぎすませていった結果、あのタイムになったというだけで。これからは体力的な方を高めていかなきゃな、と思っています。
では元々実力は備えていた、ということですか?
そうですね。多分そうだと思います!
他の選手も皆「特別なことはしていない」と言いますが・・・・
やっぱり、みんなそう言いますか?
イアンコーチが来て変わったこと、今までがあるから変われたこと