高校入学以降、国内外の大会で成績を残してきた池田瑞紀。

池田瑞紀(祐誠), 女子2km個人パシュート, 2022インターハイ自転車競技トラック, 高松競輪場

全国高校選抜スクラッチ優勝(2022年3月)のほか、アジア選手権個人パシュート優勝、世界選手権チームパシュート4位など、ジュニア時代での活躍を終え、いよいよエリートクラスでの戦いが始まる。今回はMore CADENCEとして初めてロングインタビューを実施し、若い彼女の「想い」を伺った。

小5の「楽しかった」記憶が繋がって

Q:タレント発掘で自転車競技をスタートしたと伺っています。それ以前、自転車競技というものは知っていましたか?

知りませんでした。小学5年生からタレント発掘に入ったのですが、そこで自転車競技の体験プログラムがありました。トラックで走る体験をして、ブレーキのない自転車に乗るのがすごく楽しかったんです。でもその後はバスケを中心として活動してきて、中学3年までタレント発掘に参加することができなくて……

中学3年の時、小5の頃に乗った時の「楽しかった」がずっと印象に残っていたので、もう一度自転車の体験に参加しました。そこで「楽しい」を再認識して……中学3年の最後に競技選択があったのですが、「これからキツいことがあったとしても続けられるのは『楽しい』と思える競技だ」とアドバイスをいただいて、それが決め手になって自転車を選びました。

Q:それでは、もちろん「勝って楽しい」もあるでしょうけど、「そもそも自転車が楽しい」があったわけですね。

その通りです。家族や周りに自転車をやっている人はいませんでしたが、ピストバイクはママチャリとはレベルの違うスピードが出るし、風も感じられる、それからブレーキが無いこととか……そういうことがすごく楽しく感じられました。

池田瑞紀(祐誠), 女子2km個人パシュート, 2022インターハイ自転車競技トラック, 高松競輪場

Q:ピストバイクは慣れないと難しい部分もあるかと思いますが、最初の頃何かハプニングはありましたか?

「脚を止めると危ない(ピストバイクはママチャリと違って空回りができない)」とは最初から言われてたので、そこは失敗しませんでした。でもバンクの上を走ろうとしたら、ペダルがバンクの傾斜に当たっちゃって。スピードが遅いと体が傾斜に沿わず、垂直になってるから、当たっちゃうんですよね。ペダルが当たって落っこちそうになって……それが恐ろしかったです。

けど周りのみんなはそうなってないんですよね(笑)「なんでみんな平気なの……」と思っていました。

競い合う相手 同い年の垣田真穂

Q:垣田真穂選手と池田瑞紀選手の2人が高校生としては飛び抜けた存在だと思うのですが、ご自身としてはどう捉えていますか?

飛び抜けた……というあたりは全然意識してなくて、真穂ちゃんと競い合うことばかり考えていました。

Q:2人で全部勝ってる、という印象です。

いえいえ!自分は全然勝てていないと思います。

Q:初めて日本一になった時は嬉しかったですか?

自分の場合は「嬉しかった」よりも「やっと……」と思いました。

池田瑞紀が初のタイトル獲得・女子個人パシュート/全国高等学校選抜自転車競技大会

垣田は高校3年間、インターハイ・高校選抜の女子中長距離&ロードレース種目の優勝常連。池田は2位、3位となることが多かったが、2年次の高校選抜(2022年3月)では初めて垣田を抑え、個人パシュートで優勝した。続く3年次のインターハイ(2022年8月)でも個人パシュートで垣田に勝利し、優勝している。

Q:垣田選手と出会ったのはタレント発掘事業ででしょうか?

はい。すぐに「よく喋る相手」になりました。まだお互いに自転車をやる、と決まっていない頃からそんな感じで、先に真穂ちゃんがすごいプロジェクトで自転車に選ばれていました。私はバスケとレスリングと自転車で迷っていた状況だったので、真穂ちゃんが自転車に決まったことも後から知りました。

Q:レスリングも候補のひとつだったんですね。もしかしたらムキムキになっていたかもしれない……

はい(笑)

「やらない自分」が無理すぎる

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