来る『KEIRINグランプリ2022』で優勝すれば最年長優勝記録更新となる、46歳のベテラン・佐藤慎太郎。「限界?気のせいだよ!」の精神で数多のレースをモノにしてきた。

そんな佐藤選手は自称「ナショナル Cチーム」に所属。トラックナショナルチームの合宿にも参加する、探究心とパワフルさを持つ人物だ。そんな背景もあり、今回のインタビュアー・自転車トラック競技ナショナルチームのテクニカルディレクター ブノワ・べトゥ氏とは既知の仲。リスペクトし合う2人で競技や競輪、KEIRINグランプリ2022について語っていただいた。

円熟……ワインみたいに、そしてコニャックみたいに

佐藤:ブノワさん、髭生えてきましたね。

ブノワ:あなたみたいにしたくて(笑)今日はジャーナリストとしてお伺いしますね、よろしくお願いします。

慎太郎さんは2019年に43歳でのグランプリウィナーとなりましたが、過去に43歳で優勝した山口幸二さんがいましたから、最年長”タイ”でした。今回勝てば46歳、単独での最年長のグランプリウィナーとなります。その辺りの意気込みはどうですか?

佐藤:もちろん狙っています。やっぱり男として、歴史に名を刻むのはロマンがありますよね。

ブノワ:フランスのワインみたいに、熟成されれば熟成されるほど美味く(上手く)なるのが慎太郎さんですね。

佐藤:なるほど。さらにフランスのコニャックのように研ぎ澄まされていければ良いですね。

ブノワ:(笑)

新たなアプローチで挑む

ブノワ:『KEIRINグランプリ2022』で歴史を作るために、これまでのグランプリと異なるアプローチはしていますか?

佐藤:はい。疲れがなかなか抜けないので、トレーニングをするだけでなく、「やりたい」という自分の気持ちを抑えて、ピンポイントの研ぎ澄ました練習をしています。量ではなく質でやっていますね。

ブノワ:なぜそう考えるようになったんでしょう?

佐藤:それはですね、尊敬する世界に名を馳せる名コーチの”ブノワ・べトゥ”という人からInstagramでコメントをもらったことがありまして。

ブノワ:(笑)

佐藤:「もう45歳なんだから無理しちゃいけないぞ」と。確かにその頃、体が悲鳴をあげるような状態でした。「確かにそうだな」と気付くことができましたし、気持ちだけで体をいじめ続けるのではなく、体の声を聞いてあげようと思うようになりました。

ブノワ:失敗から学んでいるのは素晴らしいことです。

佐藤:気持ちはまだ思春期なんだけど、身体は初老に近づいてきましたからね(笑)

限界はどこなのか

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