リアル「怪我の功名」で体が変化

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進化し続けていることがデータでわかる

Q:去年のインタビューでも話を聞きましたが、「縦のスピードを伸ばしたい」というのは古性選手の目標のひとつだと思います。ですが、競輪の競走を見て「縦に速くなったかどうか」を判断するのは複雑な要素が絡み合って難しいところがあります。ご自身として『縦への速さ』に関してどんな手応えを感じていますか?

自分も上がっているのですが、周りも上がっていますね。だからレース中に「速くなった」ことを感じる場面はあまりないのですが、練習でのタイムは上がっています。また今年はG1の結果も出ましたし、そういう形でも現れているのかなと感じます。

ワット数(最大出力数)で言うと、3年前くらいが1番出ていました。当時は1720くらいで、今はそこから100くらい下がっています。でもスピードは今が1番速く出ています。

Q:ワット数は下がってるのに、スピードは上がっている?どういうことですか???

昔はペダリングが雑だったのかもしれません。それにギアがかかっていたりするとワット数とも比例するかもしれませんが、競輪の条件ではあまり関係しないんだと思います。

練習では、ワットも一緒に計測してるので意識はしていますが、フォームを崩してまで思いっきり踏みつける、みたいなことはしませんね。綺麗に回しつつ、ワットも意識するくらいです。

Q:トレーニング中、瞬間最高時速みたいなものは測っていますか?

もちろんです。年々最高速は更新出来ていますよ!

Q:進化し続けている、それがデータでわかっている、ということですね。

そうなりますね。

Q:年齢的にも経験的にもここ2、3年が「古性優作の選手的ピーク」などと思ったりしますでしょうか?

「ここがピーク」とはまだ思っていないですね。SSでも40代はいますし、まだまだやれると思っています。

データサイエンティスト古性

Q:古性選手って師匠がいらっしゃらないですよね。トレーニングは自分で考えて組んでいるのでしょうか?

大阪で若手が集まってトレーニングを行うので、今はそこに一緒に入っています。極論、練習はなんでも良いと思っています。若手がやっているメニューの中で、自分が重要視している部分はしっかりやるようにしています。データ的に「ここをこうしたい」と思うところがあれば、それは自分でいくらでもやれるので。SRMを使ってデータを活用しています。

※SRM…SRM社のパワーメーター。自転車に取り付けて走行中のさまざまなデータを取得することができる。

Q:SRMを使用している競輪選手は多いんでしょうか?

増えてるんじゃないですかね。

Q:自分で取り付けて、自分でパソコンにデータを飛ばして、それを見ながら「ここがちょっと良くない」とか判断する、という感じでしょうか?

そうですね。去年の10月くらいから取り入れました。ビデオも撮ってもらっています。

Q:では「ひとり”チーム古性”」状態なんですね。データサイテンティスト古性がいて、ライダー古性がいて……

若手の選手でも、もっと簡易なものですが、データを取れる機会を使う選手が出てきました。でもデータを見るのは難しいし、そこまで人数は多くないです。とはいえ強い選手はみんなデータ分析を行っていますから、自分もやらないと置いていかれる感覚があります。

自分は、感覚ではなく数字で判断したいと思って始めました。調整の仕方とかもデータから見えてくる部分があります。でもまだ初めて1年ちょっとですし、データ量が少ないです。これからデータが蓄積されていくと調整も簡単になってくると期待しています。

でも、直感も大事!

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